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ヴォイニッチ手稿が英国の言語学者によって解読される! 「亡国の王妃の参考資料」説が浮上

2019.05.16 Thursday
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Credit:dailymail

Point

■ブリストル大学の言語学者が世界最大の奇書「ヴォイニッチ手稿」の言語ルールを解読

■手稿に用いられていたのは、すでに絶滅した言語「ロマンス祖語」だった

■さらに手稿はアラゴン王国の王妃マリア・デ・カスティーリャのための参考資料として編纂されたものと判明

例のアイツがまた解読された。

世界最大の奇書「ヴォイニッチ手稿」。1912年にイタリアで発見されて以来、数多くの天才たちが手稿の解読を試みるも次々と失敗してきた。その中には、「史上最高の頭脳」と謳われたアラン・チューリングもいたそうだ。

ところが発見からおよそ100年、イギリス・ブリストル大学の言語学者ジェラルド・チェシャー教授がなんとたったの2週間で解読に成功したというのだ。

チェシャー教授が解読したのは、手稿に用いられている言語・表記ルールおよび書かれた年代や場所であるとのこと。数百ページにわたる内容全体の解読はこの成果をもとに進められる予定だ。

研究の詳細は、4月29日付けで「Romance Studies」上に掲載されている。

The Language and Writing System of MS408 (Voynich) Explained
https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/02639904.2019.1599566

「絶滅した言語」が使われていた

チェシャー教授はまず、手稿のアルファベットが現在でも馴染みのある文字と見たことのない文字の組み合わせで出来ていることに着目した。文字はすべて小文字で書かれており、二重子音(sh,ks,kyなど)は見られなかった。

いくつかの文字には発音アクセントを示す記号が使われており、また発音表記の簡略化を図るために二重母音(ai,ou)や三重母音(fire,tire)も使用されていた。さらにラテン語表記の文字も数カ所だが見つかっている。

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竿で水深を図る女性像/Credit:dailymail

こうした特徴からチェシャー教授は「すでに絶滅しているロマンス祖語(Proto-Romance)ではないか」と推測した。

これは今日のポルトガル語やスペイン語、フランス語、イタリア語などの母語であり、現在のところロマンス祖語の記録文書は確認されていない。

というのもロマンス祖語は中世の地中海地域で普遍的に使われていたものの、公式に記録する重要な文書には用いられなかったのだ。王室や教会、政府などが使う言語は主にラテン語だったため、ロマンス祖語が文書として残ることがなかったという。

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