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つい被害者を責めてしまう「公正世界仮説」とは何なのか?

2021.01.27 Wednesday

2019.07.22 Monday

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Credit: depositphotos

Point

■人間の脳には、自分の行いに対して必ず公正な結果が返ってくると信じる「公正世界バイアス」という認知バイアスの一種が備わっている

■これにより性的暴行などの被害者たちは、人々の「被害者にも落ち度がある」といった偏見に悩まされている

■様々な要因から生まれるこのバイアスだが、その1つに「脳が予測可能性を欲しがる」といったものがある

自分しか知らない情報によって感情の強さを見誤る、恐ろしい「自己中心性バイアス」とは

ネット上では「セカンドレイプ」などともいわれる、被害者の二次被害。事件の被害で苦しむだけでなく、彼らは度々、周囲からの心無い声に晒されることがあります。

では人間が被害者を責めたくなる心理とは、一体どのようなメカニズムなのでしょうか。

努力は必ず報われるべきだ

公正世界バイアス」と呼ばれるこの認知バイアスは、世界は完全に公正にできており、人間の行いに対して必ず公正な結果が返ってくると考えるものです。

「予測可能性」を欲しがる怠惰な脳は、このバイアスによって、考えなくても行動の結果を予見できるようにしておきたいというわけです。

このバイアスによれば、もしあなたに何か悪いことが起こったとき、その原因はその出来事より前に、あなたがそれに値する悪事を働いたことがきっかけであるとされます。

つまり、すべては「自業自得」で片付けられてしまうのです。

公正世界バイアスは、1960年代初期にメルビン・ラーナーによって確立されました。このバイアスによって、犯罪や貧困であれ性的暴行の被害者であれ例外なく、その被害が「自業自得」であると思ってしまう可能性があるのです。

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しかし、なぜ私たちはこれほどまでに「フェアであること」に対して強い欲求を持っているのでしょうか?

公正世界バイアスについて研究するユトレヒト大学のキース・ファン・デ・ボス氏によると、この要因の1つとして、人生における「ご褒美」の多くが遅れてもたらされることが挙げられるとのことです。

たとえば、人は良い給与を得るために勉強を頑張って資格を取得したり、上司に媚びへつらったりしますが、実際に良い給与という「ご褒美」が与えられるのはかなり先のことです。

そうしたときに、「頑張れば報われる」といった公正世界バイアスを用いることで自分を鼓舞しなければ、モチベーションを保つことができないのです。

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