嘘だろ? 人工雲で太陽光を遮って温暖化を止める方法をビル・ゲイツが推進中

geoscience 2019/08/16
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Point

■ビル・ゲイツがバックアップについて、上空に人工雲を作り太陽光を遮る計画が進行中

■人工雲により太陽光を遮断するとともに反射もすることで、地球温暖化を防ぐという主張

■一方で人工雲が大気の流れにより、意図しない地域や国に気候的な混乱や被害を与える危険性もある

ビル・ゲイツが今度は地球温暖化対策に乗り出しました。

世界中で切迫した問題である地球温暖化を止める手段として、ハーバード大学の科学者たちはジオ・エンジニアリングという方法を推し進めています。

具体的には、成層圏(地上11km〜50km)に数百万トンの人工ダストを散布して雲を作り、太陽光を遮断するというものです。

この計画の推進者でもありバックアップを務めるのが、マイクロソフト創設者のビル・ゲイツ氏。なかなかSFチックな作戦で勇気が入りますが、やはり天才にはこの大胆さが必要なのでしょうか。

実施直前で実験を中断

計画は実現可能な段階まで進んでおり、先月には最初の実験が行われる予定でした。

およそ300万ドルをかけた実験は、「スコペックス(SCoPEx:Stratospheric Controlled Perturbation Experiment=成層圏摂動制御実験)」と呼ばれています。

これは、特殊なバルーンを用いて2kgの炭酸カルシウム塵を高度19km地点まで運び、上空に散布するというもの。実験場所はニューメキシコにある砂漠上空が想定されていました。

Credit:dailymail

散布により上空に長さ1.6km、直径90mのチューブ型人工雲が作り出されます。これが太陽光を反射する雲として機能し、太陽熱を宇宙空間に送り返すことで温暖化予防に繋がると言います。

その後24時間の間、バルーンに搭載されたセンサーを通して、太陽光の反射レベルや塵による周囲の大気への影響などを監視します。しかしここまで進んでいながら、スコペックスは干ばつやハリケーンなど、意図しない気候的混乱をまねく危険性があると判断され中止となってしまったそうです。

ジオ・エンジニアリングがはらむ危険とは?

ジオ・エンジニアリング技術は、1991年にフィリピンで起こったピナツボ火山の噴火に影響されて誕生しました。

噴火の際にピナツボ火山から2000万トンの二酸化硫黄が放出され、上空に化学雲を形成したのです。この雲は当時、1年以上にわたって上空を覆い、太陽光を鏡のように反射しました。

その結果、1年半にかけて平均気温が0.5度下がっています。

ピナツボ火山の噴火/Credit:dailymail

ところがジオ・エンジニアリングはリスクも大きく、人工雲が気候を調節している海流の循環に混乱を与えてしまう恐れがあります。

危険はそれだけに止まりません。

もし人工雲が大気流の影響で別の場所に流れていき、その地域に意図しない被害を与えてしまう可能性もあります。上空に国境はないため、他国が作った人工雲が原因で国内に影響が出てしまったら、国際紛争に発展する危険も考えられます。

果たしてゲイツ氏は、そういった政治的な側面も考慮しているのでしょうか。

「ジオエンジニアリング」が第3次世界大戦を引き起こすかもしれない

reference: news.yahoo / written by くらのすけ

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