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自閉症「極度な男性型脳」仮説に一石を投じる大規模調査が行われる (2/2)

2021.01.27 Wednesday

2019.09.15 Sunday

前ページかつてない規模の調査で因果関係を否定

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一方で、さまざまな批判も噴出…

一方で、ナドラー氏が導き出した結果について、テストステロンが自閉症の発症に関与していることを完全に否定するものではないと考える研究者もいます。現時点で明らかなことは、テストステロンが少なくとも何らかの形で自閉症の発症に影響しており、その効果は決して一筋縄ではないということです。

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Credit: depositphotos

今回の調査は、自閉症の特徴を直接的に調べたものではなく、あくまでも認知的共感性にのみ焦点を当てたものに過ぎません。その意味で、テストステロンの役割についてこの調査が伝えていることは限定的だと言わざるを得ません。

また、RMETのようなテストは、単に感情を認識する能力だけでなく、広範なスキルを要するため、医学的には通常受け入れられていないとのこと。

さらに、これほどの規模の試験に女性が含まれなかったことを問題視する研究者もいます。テストステロンは、性差を形作る重要な因子の1つなので、その効果が男女間で同じだと推定することはできないからです。

まずは同じ結果が女性でも再現可能であることを証明すること、そして認知的共感性以外の自閉症の特徴との関連をどう説明するのかを示すことが、EMB仮説を覆す鍵になりそうです。

自閉症診断が出生時の「聴音テスト」で可能に

reference: sciencealert / written by まりえってぃ

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