【東京ゲームショウ2019】論文が元ネタのゲーム「ラクガキキングダム」や、話題の「FF7リメイク」をレポしてみる

report 2019/09/12

東京ゲームショウ2019が開催されました。

最新のゲームは、アメリカコンピュータ学会のCGを扱う分科会SIGGRAPHでも取り扱われた技術が取り込まれたり、またFF15のようにゲームで用いた技術が同学会での講演内容になったりと、科学技術の粋を尽くしたエンターテイメントに成長しています。

今回はそんな、最新ゲームの祭典東京ゲームショウ2019の様子をレポートします。

論文が元ネタのゲーム 「ラクガキキングダム」

タイトーブースで最初に発表された「ラクガキキングダム」。こちらはスマートフォン用ゲームですが、元々はPS2で発売された「ラクガキ王国」の続編となります。

PS2世代の人達なら懐かしいと感じるゲームと思いますが、これは元々は東京大学大学院情報理工学研究科の五十嵐健夫教授が院生のときにSIGGRAPH’99で発表した論文が元となって、ゲームシステムが開発されています。

本作のプロデューサー下里氏もこの論文との出会いが無ければゲームは誕生しなかったと語っています。

ラクガキキングダムプロデューサー下里 陽一氏/Credit:TGS2019ラインナップ紹介+ラクガキステージ Side COLLABORATION

この核となる論文は20年も前に発表されたものですが、研究者の五十嵐健夫教授自ら、今回はタイトーブースでゲームに利用されている技術解説を行ってくれました。

ラクガキキングダムに利用されている技術は、ペイントのような2Dで簡単に描いたイラストが3Dのポリゴンに変換されるという技術です。ラクガキ王国を遊んだことがある人は知っていると思いますが、適当に線を引いた絵が立体に変わるというのはかなり画期的で面白いものです。

Credit:TGS2019ラインナップ紹介+ラクガキステージ Side COLLABORATION

上図のように、絵を書くだけで立体が簡単に作れて、さらに削り取ったり付け足したりもできます。これは「絵は誰でも簡単にラクガキできるのに対して、CGの立体は作るのに手間がかかりすぎる」という問題を解決するために考え出された技術です。

Credit:TGS2019ラインナップ紹介+ラクガキステージ Side COLLABORATION

内部のアルゴリズムとしては、描かれた2Dの絵のサイズに応じて厚みをもたせるという処理を行っています。絵の中心線を取り、そこから外周までの距離を測って、それに応じた膨らみのある立体を作り出すのです。単純なようですごい発想です。

こうした技術で作られたのが20年前に発売されたラクガキ王国です。この技術は20年の間にブラッシュアップされ、当時よりももっと繊細な表現も可能になっているようです。

またPS2の時代は作ったCGキャラクターは自分のゲームのデータの中だけでしか見られないものでしたが、ラクガキキングダムではこれをネット上に公開して利用可能になっているそうです。

これはPixivと連動して開発中の仕掛けで、Vtuberのマスコット的な利用や、CGモデルとして他のアプリで再利用できるようになるそうです。

さらにはARアプリと連動して実世界へ表示して、一緒に記念撮影などもできるようになるとか。

Credit:TGS2019ラインナップ紹介+ラクガキステージ Side COLLABORATION

さすがSNS時代のラクガキ王国。

当時、せっかく苦労してお気に入りのCGキャラを作っても、バトルに使うだけで終わりでもどかしい思いをしたプレイヤーにとっては素晴らしい仕組みです。このゲームは動画配信に相性がよく、そこで知った人も多いでしょう。当時も「作ったキャラを人に見せたい」と多くの人が思っていたのではないでしょうか。まさに今の時代にぴったりなのかもしれません。

SF好きの期待のゲーム 「サイバーパンク2077」

「サイバーパンク2077」はポーランドのゲーム会社「CD Projekt RED」の最新作です。これはTRPG(ボードゲーム)が原作ですが、ブレードランナーなど80年代のSF作品を彷彿とさせるデザインで、当時のSF作品が好きな人達には堪らない内容となっています。

今回は開発者の解説付きの動画デモの公開のみで、試遊展示などは無かったにも関わらず、そのデモを見るために1時間待ちという盛況ぶりでした。

作品内で登場するバイクとキャラクターを再現したコスプレにも人だかりができています。このバイクは若干日本アニメAKIRAの影響もあるとか。

「ファイナルファンタジーVII リメイク」 試遊レポート

スクウェア・エニックスのブースでは、多くの人に期待されている「ファイナルファンタジーVII リメイク」の試遊が可能でした。

試遊では、どこかの魔晄炉のボス直前のエリアからスタートし、巨大メカのボス戦をプレイ。かなりアクション性が強くなったリメイク版ですが、通常攻撃や回避はあるものの、技や魔法はアクティブゲージが溜まったタイミングで◯ボタンを押してコマンド選択するという形式になっていました。

Credit:『ファイナルファンタジーVII リメイク』TGS2019試遊版先行プレイ動画!

技にはショートカットも追加されるようですが、従来のコマンド選択とアクション操作が合わさったような感覚の内容になっています。

アクティブゲージが堪らないと技や魔法は使えませんが、MPの当然消費するので、使いまくれるわけではなく、このあたりは今までのFF通りの仕様でした。また、敵との位置関係が適切で無かったり、敵に攻撃されているタイミングで無理やりコマンド選択で技を使用しようとしても不発に終わります。アクティブゲージだけが無駄に消費されてしまい、コマンドで技を選択すれば問答無用でヒットするわけではありませんでした。

このあたりはアクション要素が強く出ているように感じます。

Credit:『ファイナルファンタジーVII リメイク』TGS2019試遊版先行プレイ動画!

また、敵の大技の巨大レーザー砲は、ステージに配置された瓦礫の影に隠れてやり過ごすなどのギミックも用意されていて、単純にボタン連打で殴り合うだけではない、様々な変化や演出を楽しませてくれるボスバトルになっていました。

FF7リメイクの戦闘は、スタイリッシュなアクション操作を求めるタイプではなく、立ち位置や攻撃するタイミングなど、立ち回りが重要なものになりそうです。

周りを見回すと、ボスを倒しきれずに「お時間です」とスタッフに声をかけられている人が多い印象でした。

CAPCOMのブース

「ラージャンを楽しみにしとけ」という感じです。

ゲームという技術のエンターテインメント

以上、ざっくりですが東京ゲームショウ2019の様子をお伝えしました。

今やゲームは最新技術の多くを取り込んだ、他のメディアには無い一大エンターテインメントです。ぜひ皆さんもお気に入りのゲームを見つけて楽しんでくださいね。

ゲーム内宇宙空間でゲーマーが遭難、3ヶ月を経て救出へ【追記あり】

written by KAIN

SHARE

TAG