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どこでも満天の星が見られる移動式「プラネタリウムテント」!  制作奮闘記を開発者にインタビュー

2021.01.27 Wednesday

2019.10.02 Wednesday

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Credit: 猪俣慎吾

天の川って知ってる? と言われたら、多くの方が知っている、と答えることでしょう。

でも、実際に天の川を見たことってありますか?

「星のソムリエ®」として観望会で解説をしている筆者ですが、お客さんに聞いてみると、知識としては知っていても見たことがない方はとても多いです。

天の川というと、七夕の織姫と彦星をへだてる川として、夏の夜空に見える印象が強いですが、見やすいだけで本当は年中出ています。

しかし、現実的には街の灯りが明るすぎる「光害(ひかりがい)」のせいで、地方や海外に行かないと見ることができません。筆者の場合もはっきりと認識できたのは、ここ10年以内のことで、伊豆諸島の御蔵島やモンゴルといった、なかなか行けない場所。

そんな天の川を多くの人に見て欲しいという想いから、移動式のプラネタリウムプラネタリウムテント』を開発し、本業の傍ら、全国行脚で上映を行っている方がいます。開発者の名前は猪俣慎吾さん。筆者と同じく「星のソムリエ®」でもあります。

今回は実際に見せていただいたので、どのようなものかご紹介します。また、開発秘話や上映活動についてもお聞きしました。

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プラネタリウムテントと猪俣さん

猪俣慎吾さんのプロフィール

本業:フォトグラファー

副業:キャンプコーディネーターと、週末はプラネタリウムテントの運営

キャンプを「文化」にするべく活動する傍ら、自分の好きな「宇宙や星」をキャンプにつなぐことかできないかと、全天候型の『プラネタリウムテント』を開発。現在はキャンプのイベントでプラネタリウムテントを使用して全国をまわっている。

プラネタリウムテントで、星空を見てみよう

何よりもまずは体験から。プラネタリウムテントで星を「観望」させていただきました!

はじまりはプログラムの上映から

最初に10分間ほど、天の川や星空などの説明が投影がされます。いきなり暗くして星を見ても、暗いところに目が慣れるまで時間がかかるのでよく見えません。つまり、星の予備知識をお客さんに知っていただくとともに、星をきれいに見せるための準備時間でもあります。

このプログラムは、今後季節などにあわせて、バリエーションを増やしていくそう。興味のある人は参加できるとのことで、筆者もプログラムを考え中です。

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銀河系についての説明

大人数でいても、テントは快適

テント本体は直径6m、高さ3mで広々。立っても圧迫感はまったくありません。また、床にはゴム製のマットがしいてあるので、心地良い座り心地。

座った態勢だと30人が同時に見ることができますが、投影するときに影ができてしまうので、真価を発揮するのは寝転がった状態だそう。寝転んでも20人が同時に見ることが可能です。

寝転んで、360度の視界に星を見る

ということで、プログラムが終わったらテントの中央に頭をむけて、同心円状に広がるようにみんなで寝転がりました。

「目を閉じてください」という猪俣さんの言葉に皆で目を閉じ「開けてください」という言葉にあわせて目を開きました。

目の前に、燦然と広がる満天の星と天の川が!

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皆で寝転がっている様子。360度星に囲まれています。

わー!という感嘆やため息とともに、さまざまな感想が飛び交います。

星に包まれているみたい…

手が届きそうなほど、星が近い!

宇宙空間の中にいるみたい…

なかでも、「鼻血が出そう!!」といっていた、子どもさんの感想が印象的でした。

また、テントで見られるプラネタリウムで、ここまで美しい星が見えるのかということに驚かれるお客さんもいました。

それに、プラネタリウム投影時間の25分~30分間で、星を見ながら猪俣さんが解説をしてくださるのですが、「普通のプラネタリウムと違い、解説員との距離が近いのもいいですね」という感想もありました。すぐその場で疑問がでてきたら質問をして、答えを返してもらうのは、普通のプラネタリウムでは難しいですからね。

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Credit: 猪俣慎吾

どれくらい星を投影できるのか?

プラネタリウムの投影機器は、大平技研の『メガスタークラス』を使用しています。180度全方向に100万個の星空を投影することが可能なのだそう。

上映では、星が動いて1周するのを15分で見ることや、北緯35度の場所なら他の国の星空も見ることができます。また、全体を明るくして、都会で見られる星の設定をするなんてことも。

本体のサイズは190mm×240mmで、まるで空気清浄機や熱風フライヤーのような外観。持ち運びできるコンパクトさです。

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大きさ比較のため、手を横に置いていただきました。

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