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「歩きたい」が届く。全身麻痺患者が再び歩けるようになる「外骨格スーツ」が開発される (2/2)

2021.01.27 Wednesday

2019.10.09 Wednesday

前ページ思考内容をスーツに送信

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思考を伝えるには厳しい訓練が必要

しかし、思考内容を正しく伝えることは非常に難しく、簡単には出来ません。

チボーさんは、ビデオゲームなどを使って「歩く」「手をあげる」といった基本動作を伝えられるように、数ヶ月間の訓練を行なっています。その結果、自らの思考によって、スーツを動かすことに成功したのです。

チボーさんは「2年間も立っていなかったので、自分が周りの人よりも背が高いことを忘れていました」と話します。

Credit:FONDS DE DOTATION CLINATEC

一方で、スーツは65kgの重さがあり、転倒防止のために、ラボ内の天井に繋がった状態でしか使用できません。また、一般の人と同じように全身が同時的に動く自然な歩行は不可能で、片腕・片足ずつの動作となっています。

現時点では、脳波を読み取って、指令に変換し、スーツにリアルタイムで送信できる情報量には限りがあるそうです。「歩く」という思考がスーツの動作に変わるまでには、100分の35秒必要で、それを超過するとスーツは機能しません。

実用化にはまだ多くの問題が残されていますが、将来的にこのスーツが全身麻痺の患者さんを手助ける可能性は大いにありえるでしょう。

「なぜ今まで無かったの?」視覚障害者が開発に携わった「スマート杖」が革命的

reference: futurismbbc / written by くらのすけ

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