medical

人間の肝臓を体外で一週間生かし続けるマシンが開発される (2/2)

2021.01.27 Wednesday

2020.01.16 Thursday

前ページ人間の肝臓を体外で1週間機能させ、自己再生できるマシン

<

1

2

>

Liver4Lifeは人体機能を模倣している

Liver4Lifeは身体プロセスを模倣している/Credit:Wyss Surich

Liver4Lifeが肝臓の長期間保存を可能にしている秘訣は、体外にある肝臓を体内と同じように活動させることです。

ドナー肝臓には、チューブが装着され酸素が十分含まれた血液が送り込まれます。肝臓で酸素が使用された後、古い血液はチューブによって肝臓から排出されます。排出された血液は、腎臓の役割を果たす透析システムを通過することで老廃物がろ過されます。

このとき、肝臓は体温と同じ温度(37℃)に保たれます。肝臓から胆汁を取り除くことで、胆汁の蓄積も防げます。

体内にある肝臓は肺と胃の間の横隔膜によって動くようになっており、圧力が分散され傷むことがありません。Liver4Lifeには人工横隔膜も備わっているため、ドナー肝臓を動かし、損傷を防ぐことができるとのこと。

現時点で人間への移植はまだ行われていませんが、既に豚肝臓での移植は成功しており、その後も良好とのこと。

Liver4Lifeによる人間の肝臓移植が可能になるなら、移植可能なドナー肝臓が格段に増えます。それは移植技術の革命と言えるでしょう。現在でも多くの患者たちが肝臓移植を待っています。それらの人々が笑顔になる時は近いかもしれません。

肝臓の全機能をもった「ミニ肝臓」を3Dプリンタで作ることに成功

reference: interestingengineering / written by ナゾロジー編集部

<

1

2

>

コメントを書く

※コメントは管理者の確認後に表示されます。

人気記事ランキング

  • TODAY
  • WEEK
  • MONTH

Amazonお買い得品ランキング

医療のニュースmedical news

もっと見る

役立つ科学情報

注目の科学ニュースpick up !!