伸ばしても捻じっても大丈夫!ゴムみたいなバッテリー
開発された新しいバッテリーはゴムのように柔軟です。伸ばしても、捻じっても、折りたたんでも電力供給が途切れないようになっています。
従来のバッテリー(リチウムイオン電池)は可燃性の液体電解質に依存しているため、固い素材で守られる必要があります。仮に、柔軟性のあるバッテリーを作ろうとして表面だけを柔らかくしても、漏れや発火という問題を招いてしまうでしょう。
バッテリーの材料にポリマー(プラスチック)を使用するなら、ある程度の柔軟性を持たせることができます。しかし、これもゲル状の電解質であるため、やはり漏れや発火という問題を解決できていませんでした。
そこで、科学者たちはゲル状ではなく固体で伸縮性のあるポリマーに目を付けました。固体のポリマーを利用したバッテリーを開発することにより、柔軟性を持つゴムのようなバッテリーが完成したのです。
ある実験では、元の長さのほぼ2倍にまで絞られ、折りたたまれ、引き伸ばされたにもかかわらず、一定の出力を出すことに成功しました。
現在のところ、柔軟性バッテリーのエネルギー密度は、同等のサイズの従来バッテリーの約半分です。研究チームは、エネルギー密度を高め、実用できるバッテリーの開発を目指しています。