なぜ透明な体になるのか?
透明な体になるために必要な条件は、体に入ってくる光を散乱させず透過させるだけでなく、周囲の空気や水と近い屈折率を保たねばなりません。
そのような透明な組織は、実は人間にも存在します。人間の目に存在するレンズです。
レンズが透明なのは、繊維状のタンパク質が整然と配置され、水晶のように巨大な構造をつくれるからです。
このタンパク質は透明化に必要な、「可視光を散乱させることなく空気や水と近い屈折率を保つ」という条件を満たすことができます。
また、赤血球のような「色素を持つ細胞」の分布が薄いことも重要になります。
人間のように赤血球の濃度が濃いと、色素の色が反射してしまうからです。
透明な体をもつ動物のタンパク質や細胞分布も、同じような特性を持っていると考えられます。