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絶滅種の「代役」を立てれば生態系が回復すると判明!麻薬王のカバがきっかけ (2/3)

2021.01.27 Wednesday

2020.03.26 Thursday

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絶滅生物の「代理」

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Credit:depositphotos

1993年マサチューセッツ州アムハーストで、コカインを世界に蔓延させた「麻薬王」パブロ・エスコバルが射殺されました。

そのため、彼がコロンビアの私立動物園に連れてきた4頭のカバは、牧場の池に置き去りにされてしまいました。

それ以来、自由になったカバは推定80~100頭にまで増加し、国の川へと流れ込んだのです。

当然、「麻薬王のカバたち」は生態系を破壊する「外来種の増加」と見なされてきました。

しかし、最近の研究によって、「麻薬王のカバたち」がその地域の生態系を数千年前の状態へと復元させていることが明らかになりました。

数千年前、その地域では「ある草食動物」が絶滅し、食物連鎖・生態系に影響がでました。

しかし、連れてこられたカバたちが「絶滅した草食動物」と同じ働きをしたため、その地域の生態系が元の状態へと戻ったのです。

この出来事に関して、ローワン氏は、「連れてこられた草食動物は、絶滅動物と生態学的に完全一致する場合もあるし、性質の一部を有している場合もある」と述べています。

つまり、「絶滅生物の代理」として、一種もしくは複数の生物を導入することで、当時の生態系と似た状態を作りだすことができるのです。

生態系を回復・維持できるなら、生態系破壊によって生じる連鎖的な絶滅を止めることができるでしょう。

次ページ現在の外来種は既に「代理」を果たしていた?

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