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コロナ禍による小麦粉不足で「千年前の水車」が大活躍!(英国) (2/2)

2021.01.27 Wednesday

2020.05.11 Monday

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1000年前の歴史ある水車製粉所が再稼働

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1925年のスターミンスター・ニュートン製粉所/Credit:sturminsternewton-museum

スターミンスター・ニュートン製粉所は、西暦1016年、ドーセット州のストア川のほとりに建てられた水車製粉所です。

900年以上も製粉工場として働き続け、1970年に閉鎖。その後、1994年には博物館へと改装されました。

BBC News」によると、製粉業者であるピート・ルーズモア氏とイモ―ジェン・ビトナー氏は、月に2日間この博物館を運営しており、訪問者に小さなお土産用の小麦粉を提供するため、少量の小麦粉を生産していました。

しかし、地元の食料品店で小麦粉が不足していることを知った二人は、水車製粉所で今できることを行なおうと考えたのです。

ルーズモア氏は、次のように述べています。

「新型コロナウイルスが発生したとき、地元のお店はあっという間に小麦粉を使い果たしてしまいました。私たちには良質の製粉用小麦の在庫があり、それを挽いて小麦粉にするための手段と技術もあったので、何かお手伝いができると思ったのです」

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Credit:Kacper Jednorowicz

スターミンスター・ニュートン製粉所は、1904年に新しくなった25馬力の水車で稼働します。

フル稼働時には、1日約30キロの小麦粉を生産でき、4月だけでも1トン以上の小麦を製粉しました。この量は、通常時の博物館への年間供給量に相当するとのこと。

ルーズモア氏とビトナー氏は、既に約1.4キロの袋を数百販売しており、地元の小麦粉不足を支援できています。

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Credit:ZacharyCulpin/BNPS

2人とも、長年地域社会に貢献してきた製粉所で過せることを幸運だと感じており、「古い製粉所が挑戦を続けることができるのは嬉しいことです」と述べています。

新型コロナウイルスによる影響はいつまで及ぶかは分かりませんが、これからも、彼らと歴史ある製粉所の貴重な働きが地域社会を支えていくことでしょう。

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reference: smithsonianmag , reuters / written by ナゾロジー編集部

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