テニスボールを6個咥える犬の「フィンリー・モロイ」
テニスボールを6個咥える犬の「フィンリー・モロイ」 / Credit: guinness world records-Most tennis balls held in the mouth by a dog
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世界でもっとも口が伸びる生き物は?

2021.06.27 Sunday

ギネスブックによると、ゴールデンレトリバーのフィンリー・モロイ(Finley Molloy)は、一度に6個のテニスボールを咥えられるそう。

確かに、フィンリーは犬の中では最も伸びる口の持ち主ですが、他の生物と比べるとどうでしょう?

別の言い方をすれば、地球上でもっとも口が伸びる生き物は何なのでしょうか?

これについては、まだ科学的なコンセンサスが得られていません。

それでも、いくつかの有力な候補がいることは確かです。

Which animal has the stretchiest mouth? https://www.livescience.com/stretchiest-animal-mouth.html

陸上界一の「伸びる口」は?

ハムスターは体重の20%を頬張れる
ハムスターは体重の20%を頬張れる / Credit: jp.depositphotos

陸上には、げっ歯類やマンドリルをはじめとするサルなど、口内に食べ物をたくさん頬張るための伸縮可能なポーチを持つ動物がいます。

ハムスターの頬はその最たるもので、全体重の約20%を頬に入れられるという。

しかし、そんなハムスターでもヘビの口には敵いません

ヘビはよく知られているように、一度の噛みつきで獲物を丸呑みできます。

2018年には、米・フロリダ州にて、自分より大きなオジロジカを丸呑みしたビルマニシキヘビが発見されました。

オジロジカを丸呑みしているヘビ(フロリダ州)
オジロジカを丸呑みしているヘビ(フロリダ州) / Credit: Conservancy of Southwest Florida(2018)

丸呑みができる秘密は、ヘビの特殊なアゴに隠されています。

人の場合、上アゴと下アゴの骨は隣り合わせていますが、ヘビでは、上アゴと下アゴをつなぐ中間の骨が左右に1本ずつあります。

このおかげで、口を極端に大きく開けてもアゴが外れることはありません。

さらに、ヘビの下アゴは左右にパックリと離すことができ、その間を柔軟な靭帯がつないでいます。

下アゴの骨は2つに分かれている
下アゴの骨は2つに分かれている / Credit: en.wikipedia

こうしてヘビは上下と左右に口を大きく伸ばせるのです。

ちなみに、獲物を丸呑みしてもお腹が破裂しないのは、肋骨が自由自在に開閉できるためです。

ヘビはおそらく、陸上で最も伸びる口を持つ生物でしょう。

しかし、水中にはヘビの上をいく生物がいます。

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