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新型コロナワクチンの臨床試験が成功 抗体を確認(中国) (2/3)

2021.01.27 Wednesday

2020.05.25 Monday

前ページAd5-nCoVワクチンとは

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試験内容

Ad5-nCoVワクチン試験のため選ばれたのは、感染していない18歳から60歳までの108人の健康な成人。

彼らを投与量(低・中・高)によってグループ分けし、免疫応答(抗体・T細胞)と安全性を評価しました。

安全性

試験の結果、どのグループもワクチン接種の28日以内には深刻な有害作用は報告されませんでした。

ほとんどの有害作用は軽度または中程度であり、低用量および中用量の83%、高用量の75%がワクチン接種後7日以内に少なくとも1つの副作用を引き起こしました。

最も一般的な副作用は、ワクチン接種者の半数以上で報告された「注射部位の軽度の痛み」「発熱」「頭痛」「筋肉痛」です。

また、高用量を投与された参加者の1人は、激しい発熱、疲労、息切れ、筋肉痛などの重篤な症状を報告しましたが、これらの副作用は48時間以内に収まりました。

免疫応答

ワクチン接種の2週間以内に、すべてのグループに結合抗体(ウイルスと結合できるが、必ずしも攻撃するわけではない)が確認され、ある程度の免疫応答が引き起こされました。

そして、一部の参加者は新型コロナウイルスに対する検出可能な中和抗体(ウイルスと結合し、ウイルスの作用を無くす)も有していたのです。

さらに28日後には、参加者ほとんどの結合抗体が4倍に増加しており、低・中用量のグループの半分と高用量のグループの4分の3が中和抗体を保有。

加えて、Ad5-nCoVワクチンは、大多数に急速なT細胞反応を引き起こしました。

特に中・高用量を与えられた人からは高い反応があり、レベルはワクチン接種後14日でピークになっています。

画像
14日目と28日目のT細胞反応/Credit:Wei Chen

これらの結果により、ワクチン投与28日後には、大多数がT細胞応答を示すか、検出可能な中和抗体を持っていた(低用量78%、中用量92%、高用量100%)という結果が得られました。

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