メスの間には強い上下関係があった
今回確認されたのは、オス1匹に対しメス2匹の一夫多妻制ですが、調査の結果、メスの間には強い上下関係が存在していました。
一番手のメスは、オスの求愛を示す声に積極的に返答し、頻繁にオスの下に潜り込んで、「アンプレックス」というカエル特有の交配体位に入ります。
その間、二番手のメスは、一番手の邪魔をすることなく、その側で動かずにじっとしていました。
ここには明らかに一番手と二番手の差が見られます。
これとは別に、オタマジャクシの遺伝子を調べたところ、2匹の母親から生まれた異母兄弟が確認されましたが、その数は圧倒的に一番手のメスの子供が多くなっていました。
恐ろしいことに、一番手のメスは、二番手が産んだ卵を食べて減らすことで、オスとのさらなる交配を誘発していたのです。
基本的にオスはメスの共食いを阻止しますが、メスが優秀だと認めた場合、新たに卵を産ませていました。
また、生まれた子供の年齢に大きな差が見られることから、この三角関係はかなり長期的に継続するものと思われます。