強いオスが総取り! これが自然界のキビしさ?
水源の乏しい環境下では、強いオスが繁殖に適した場所を占有できます。争いに敗れたオスは、水源もメスも手に入れられません。
そこでメスは、弱いオスと質の悪い環境で子孫を残すよりも、相手に奥さんがいてもいいから、強いオスと質の良い繁殖地で産卵する方を優先するのです。
ファビオ・デ・サ氏は「こうした選択は、カエルの中ではきわめて稀なメス同士の争いを引き起こす」と指摘します。
一番手のメスは、自分の子孫をより多く残すためにジャマ者を追い払おうとしますが、それでも他のメスは、二番手でも良いから強いオスの元に残るのです。
いくら優しくても、弱くて貧乏暮らしのオスは選ばれないということでしょう。動物の世界は、人間にはちょっと世知辛く映りますね。
研究の詳細は、8月12日付けで「Science Advances」に掲載されています。
https://advances.sciencemag.org/content/6/33/eaay1539