丁寧な埋葬、「まるで眠った子どものよう」
遺骨の発見当初、研究チームは、アフリカ地方に固有の「グエノン種」と予想していました。ところが、3Dスキャンと骨の比較分析により、インド北部〜中国南部を原産とする「アカゲザル」と判明しています。
同チームのマルタ・オシピンスカ教授は「アフリカの遺跡でインドのサルが見つかった例はなく、驚くべき発見です。ベレニケ・インド間で交易があったのは知られていますが、ペットのサルを輸入していたという記録は残っていません」と話します。
サルの遺骨は、動物の共同墓地にて丁重に埋葬されており、その姿はまるで眠っている子どものようでした。
発見された内の1体は毛糸の布で包まれており、もう1体は大きな貝殻で装飾されていました。2体ともに側には、アンフォラの断片が見つかっています。
アンフォラは、古代の中東〜ギリシア・ローマで使用された縦長の壺で、ブドウやオリーブオイル、ワイン、穀物などを入れるための容器でした。
こうして点からも、輸入されたサルは純粋に家庭用のペットとして重宝されていたようです。