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ヒトの子どもに見える「2000年前のサルの遺骨」をエジプトで発見!ペットとしてインドから輸入されていた

2021.01.28 Thursday

2020.08.25 Tuesday

紅海に面するエジプト沿岸のベレニケ遺跡にて、約2000年前に埋葬されたサルの遺骨が複数発見されました。

調査の結果、見つかったサルは、現地の固有種ではなく、インドや中国地方を原産とする「アカゲザル」と判明しています。

これは当時のローマ人やエジプト人が、家庭用のペットとしてインドからサルを輸入していた初の証拠です。

研究は、ポーランド・ワルシャワ大学と米・デラウェア大学により報告されました。

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眠った子供のように丁重に埋葬されていた / credit Marta

丁寧な埋葬、「まるで眠った子どものよう」

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ベレニケ遺跡

遺骨の発見当初、研究チームは、アフリカ地方に固有の「グエノン種」と予想していました。ところが、3Dスキャンと骨の比較分析により、インド北部〜中国南部を原産とする「アカゲザル」と判明しています。

同チームのマルタ・オシピンスカ教授は「アフリカの遺跡でインドのサルが見つかった例はなく、驚くべき発見です。ベレニケ・インド間で交易があったのは知られていますが、ペットのサルを輸入していたという記録は残っていません」と話します。

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眠った子供のように丁重に埋葬されていた

サルの遺骨は、動物の共同墓地にて丁重に埋葬されており、その姿はまるで眠っている子どものようでした。

発見された内の1体は毛糸の布で包まれており、もう1体は大きな貝殻で装飾されていました。2体ともに側には、アンフォラの断片が見つかっています。

アンフォラは、古代の中東〜ギリシア・ローマで使用された縦長の壺で、ブドウやオリーブオイル、ワイン、穀物などを入れるための容器でした。

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アンフォラ/Credit: ja.wikipedia

こうして点からも、輸入されたサルは純粋に家庭用のペットとして重宝されていたようです。

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