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「リストロサウルス」の復元イメージ/Credit: Crystal Shin, scitechdaily
paleontology

2億5000万年前、南極にいた生物のキバに「冬眠」の痕跡を発見!冬眠を始めた最初の生物かも (2/3)

2021.01.28 Thursday

2020.09.01 Tuesday

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南極のリストロサウルスにだけ冬眠の痕跡を確認

研究チームは、環境による成長プロセスの違いを調べるため、南極で採取されたリストロサウルス6頭のキバと南アフリカで採取された4頭のキバを比較しました。

ともに同時代の化石ですが、当時の大陸位置は今とは異なり、南極は極地にほど近く、南アフリカはそれより1000キロほど北側にありました。

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当時の南極とアフリカは繋がっていた/Credit: Megan Whitney/Christian Sidor , scitechdaily

キバの断面は、樹木の年輪のようなパターンを示し、そこから代謝やストレス、身体的な緊張レベルが分かります。

その結果、2地点のキバは、似たような成長パターンを示したものの、南極の方にだけ「年輪が密に詰まって太いリング状になる傾向」が見られました。

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南極で採取されたキバの断面、年輪が密に詰まっている/Credit: Megan Whitney/Christian Sidor

研究主任のミーガン・ホイットニー氏によると「これは生体が過度のストレス環境にさらされたこと、つまり、冬眠により代謝レベルが低下したことを示す」そうです。

この特徴は、冬眠をする現生動物の歯にも見られます。

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