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浮遊させた液体の底にヨットを浮かべると逆さに浮かんだ/Credit:Nature
physics

液体を振動によって宙に浮かせ、ヨットを「逆さまに浮かべる」ことができる。まるで反重力のような光景

2021.01.27 Wednesday

2020.09.06 Sunday

sciencenews https://www.sciencenews.org/article/toy-boats-float-upside-down-under-levitated-liquid-antigravity

液体の下側にヨットを浮かべることができました。まるで重力に逆らっているかのように見えるヨット。思わず目を疑いたくなります。

この光景は9月2日に学術雑誌『Nature』に掲載された研究によるもので、CGやシミュレーションではなく、実験室に置かれた水槽の内部で、実際に創り出されたものです。

いったいどんな仕組みで、この反重力のような光景は演出されたのでしょうか?

液体は落下する直前に液滴をしたたらせる

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液体がこぼれる時は液滴がまず最初に現れる/Credit:depositphotos

今回の研究は、誰もがみたことがある原理を元にしています。

液体の入ったガラス容器をひっくり返すと、当然ながら液体は重力に従って下に落ちます。

しかしながら、液体は固体のように全てがまとまって落ちるわけではありません。

よくみると落下する直前に、最下層部分に小さな液滴が形成され、続いて残りの部分の崩落が起こります。

この現象は粘度の高いハチミツを使えば確認することができるでしょう。

ハチミツの入ったボトルをひっくり返すと、やはり最初に真ん中あたりからドロ~と液滴の形成が起こり、その後に全体の崩壊が起こります。

そこで、パリ市立工業物理化学高等専門大学のエマニュエル・フォート氏は、この最初の液滴形成を阻害したら、いったいどうなるのだろうか…と考えました。

というのも、落下の最初のプロセスを遮断することで、落下全体のプロセスを停滞させ、液体を永遠に浮遊させつづけられと予測したからです。

思いついたら最後、実験しないわけにはいきません。

ただ問題は、どうやって液滴の形成を阻害するかでした。

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