東大が開発した「ドラゴンドローン」の動きがスゴイ

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ドラゴンドローン
ドラゴンドローン / Credit:東京大学 JSK
reference: 東京大学 JSK

ドローンは近年急激な広まりを見せており、工場作業や農作業、点検・監視、ビデオ撮影などに利用されています。

それぞれのシーンに対応した多種多様なドローンが発明されるなかで、日本・東京大学の情報システム工学研究室のMoju Zhao氏ら研究チームは、龍のように空中を浮遊するドラゴンドローン」を開発していました。

複数のモジュールが連結して稼働するドラゴンドローンは狭く複雑な建物内への侵入が可能であり、小型ドローンには難しい作業が可能かもしれません。

龍のように浮遊するドローン「DRAGON」

DRAGON
DRAGON / Credit:東京大学 JSK

「DRAGON」と名付けられたドローンは龍のような見た目をしており、空中で移動・静止・変形できるユニークなマシンです。

1つのモジュールにはそれぞれ2つのダクテッドファン(円筒の中でプロペラ状のファンが回転する推進器)が付いています。

このファンは自在に動くようになっており、向きを制御することでモジュールを特定の位置まで移動させられます。

DRAGON
DRAGON / Credit:東京大学 JSK

通常のドローンであれば1つのモジュールのみで完結しているのですが、DRAGONは複数のモジュールが連結されており、特殊な仕方で活用できます。

またそれぞれのモジュールにはバッテリーが積まれており、開発当時(2018年)では3分間の飛行が可能でした。

連結されたドローンは非常に稀であるため、DRAGONが浮遊している光景は見ている人に不思議な感覚を与えるでしょう。「まるで生き物のようだ」と感じる人もいるかもしれません。

ドラゴンドローンは自在に変形し、物体をつまんで持ち上げる!?

ドラゴンドローン
ドラゴンドローン / Credit:東京大学 JSK

DRAGONの利点は、自在に変形し、作業に必要な形状を維持できる点にあります。

ドローンに望まれる役割の1つに、人間が侵入できない「危険な環境下での作業」があります。災害地での捜査や倒壊した建物内での作業がこれに含まれるでしょう。

そのような場面では調査対象への侵入経路が非常に狭く複雑になります。そのためドローンを小型化することで侵入を容易にしてきました。

ところがドローンを小型化すればするほど、その作業内容は制限されていきます。

小さくすれば作業のパワーが不足します。作業させるためのアームを装着すればそれだけ重くなり、結局大きな推進器が必要になるため、狭所への侵入は難しいでしょう。

しかしドラゴンドローンは、このような災害救援ドローンが抱える矛盾を解決する可能性を秘めているのです。

ドラゴンドローン
ドラゴンドローン / Credit:東京大学 JSK

DRAGONは箱形やL字型、螺旋型など、自在に身体を動かせるため、狭所への侵入が容易です。

そのうえ研究チームは、DRAGONの両端で物体を「つまんで持ち上げ」たり、身体全体で物体を「包んで移動」させたりできるようになると考えています。

持ち上げる物体の重量は複数のモジュールファンの推進力で分散できるため、小型ドローンには不可能な重量を扱えることでしょう。

このようなユニークかつ実用的な発想が、現代のドローン技術を発展させてきたと言えます。今後の新しいドローン技術にも期待したいですね。

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