オーストラリアでしか見れないカゴ型の巣
オーストラリアでしか見れないカゴ型の巣 / Credit: Professor Mark Elgar, the University of Melbourne
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オーストラリア限定「カゴ型のクモの巣」には、”撥水効果やエサを誘引する特殊な糸”が使われていた

2021.08.27 Friday

2020.10.25 Sunday

クモの巣と言えば、放射状に広がった平面のものが一般的ですが、オーストラリアには、カゴのように立体的な巣を作るクモがいます。

バスケットウェブ・スパイダーと通称される本種は、オーストラリアにしか分布せず、巣の構造を含め詳しい研究が進んでいません。

しかし今回、科学者の国際チームにより、カゴ型のクモの巣について初となる調査が発表されました。

10月19日付けで『Scientific Reports』に掲載された報告では、太さと性質の異なる2種類の糸が組み合わされていたとのことです。

scitechdaily https://scitechdaily.com/tapping-secrets-of-aussie-spiders-unique-silk-strong-new-genetic-material-touted/ , unimelb https://about.unimelb.edu.au/newsroom/news/2020/october/tapping-the-secrets-of-australias-basket-web-spiders-silk

オーストラリアでしか見れない「カゴ型の巣」

このクモの巣は、独特な頑丈さを持つ糸が使われており、巣の構造を維持するのに周りの植物に頼る必要はありません。

形は玉入れのカゴのようになっており、口の直径は平均11ミリ、深さは14ミリで、表面は糸が細かく編みこまれて無数の円状構造が見えます。

この巣は、エサの捕獲と卵の保護の両方に使われますが、研究チームのマーク・エルガー教授(メルボルン大学)は「私たちの知る限り、このような巣を作るクモはオーストラリア以外にいない」といいます。

カゴ型のクモの巣
カゴ型のクモの巣 / Credit: nature

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