【VR体験会を追記】狂気の「インスタント安楽死マシン」をフリー配布するとんでもない計画が発表される

science_technology 2018/04/16
Credit: exitinternational.net / 安楽死マシン「サルコ」
2018.04.16
安楽死マシンVR体験会についての記載を記事下部に追記しました。

「死神博士」と呼ばれるフィリップ・ニチケ氏が、世界初となる3Dプリンタ製の安楽死マシンを発表しました。

このマシンは、ボタン一つで自らの命を終わらせることが可能。さらにそのカプセルは取り外すとそのまま故人の棺桶へと変わり、環境にも優しい仕様です。

しかし、これに異を唱える人々も多く、生命尊重派の団体は「このマシンは自殺を魅力的で普遍的なものにしてしまう」とその危険性を警告しています。

Source: exitinternational.net
https://exitinternational.net/

いつでもどこでも……? 安楽死マシンがフリーのオープンソースで配布予定

フィリップ・ニチケ氏が作成したのは、「サルコ(Sarco)」という世界初の3Dプリント製安楽死マシンで、2018年初頭に発売を計画していると発表。彼は22年間にわたって安楽死の分野に従事し、「死神博士」という烙印を押されている人物です。

博士とエンジニアのアレクサンダー・バニックと、彼のNPOであるExit Internationalは、十分なテストをおこなった暁には、そのプリント用プログラムをフリーのオープンソース材料としてインターネット上に載せることを計画しているようです。それにより、このマシンは3Dプリンタでの作製が可能になり、世界中どこででも組み立てられるようになるでしょう。

しかし生命尊重派団体はニチケ博士を非難し、彼のマシンがアメリカ中で自殺の数を途方もなく引き上げる可能性があると警告しています。

ミズーリの看護師ナンシー・バルコさんは、生命を尊重する看護師の国際組織の代表です。彼女の娘は30歳の時自殺しました。「Final Exit」という自殺方法の利点と欠点を挙げる本を読んだ後、薬剤を乱用してしまったとのことです。

彼女は、どんな自殺幇助も乱用される余地があり、どんな場合でも自殺すら違法であるべきだと信じています。

「看護師として、私は本当に怒っています。」と彼女は語りました。「人々は繰り返し自殺を試みてきました。でも、それを簡単にするべきではないのです。このマシンは、自殺を美化し、簡単なことにしてしまいます」

 

平和的死か、生命の尊重か

ニチケ氏

ニチケ氏は以前、人道的な自殺の詳しい方法の本を出版しています。この本によると、「自らの命を絶とうと望む人たちは現在薬を使いますが、それは入手が難しく違法です。またビニール袋に入れたガスの吸入など他の方法も使われますが、この方法だと人々は中々死ぬことができません」

そのような従来の方法に比べ、サルコは「平和的で、むしろ優雅な死ともいえるもの」を提供する、とニシュケ氏は語ります。

そんな物議を醸しているサルコですが、さすがに誰でも手に入るわけではないようです。

カプセルを得るための4桁のコードを得るために、利用者はオンラインの心理テストをすべて答えなければなりません。心理的に責任能力があることを証明するためです。ただ一度中にはいってしまえば、ボタンをクリックすることで機械を起動できます。また、音声でも、麻痺患者であれば一連のまばたきでも起動できます。

利用者がマシンを起動すると、液体窒素がマシン内を満たし、酸素が低下します。すると数分のうちに、安らかな死が訪れる仕組みです。台は再使用可能ですが、人が死を迎えたカプセルは、微生物が分解し無害化される棺桶となります。

「サルコは違法な薬は使っておらず、静脈注射の挿入などの特別な専門知識も必要ありません」と博士は説明しています。

前述したテストに合格した人なら誰でも合法的に、自身で生を終わらせることができます。彼はその体験を、「飛行機の中の減圧よりも苦痛が少ない」と表現しています。

「重要なことは、自殺幇助が世界中でいまだ違法である時代に、愛する人を逮捕の危険にさらすことなく、自分たちの人生を合法的に終わらせることができるということです」と博士は述べています。

日本での安楽死は法律で認められていないので、このようなマシンはもちろん違法になるでしょう。しかし日本人の7割以上は、安楽死に賛成しているというデータもあります。

世界で初めて安楽死法を定めたオランダや、またアメリカでも一部の州は安楽死が認められています。特にオランダでは車椅子での転倒や、認知症への不安などの理由でも安楽死が認められ、安楽死先進国といわれています。しかし、人間の意思で生命を終わらせることにはやはり根強い抵抗があり、このような発明が「安易な死」につながってしまう可能性もあるでしょう。

安楽死に対する議論の成熟が待たれます。

 

サルコが見本市で話題に!「VR安楽死」体験版も…(2018.04.16 追記)

Credit: @philipnitschke

時は流れ4月14日、オランダの首都アムステルダムで開催された葬儀関連の見本市で、「サルコ」が話題となっています。

Credit: @philipnitschke

会場にはサルコの模型が展示された他、なんと「サルコ」に入ってから最終的にボタンを押すまでを体験できる「VR(バーチャルリアリティ)体験」も登場。

Credit: AFP Photo/Jan HENNOP

実際にVR安楽死を体験した52歳のオランダ人女性は、「それは本当に奇妙な体験でしたが、なんだかとても穏やかな気分でした。あなたは(体験中)月を見て、海を見るでしょう。とても穏やかよ」と話しています。

 

ニチケ氏はサルコの年内の完成を目指しているそうです。彼は自らを「自殺幇助のイーロン・マスク」と称しています。「死神博士」といい、ちょっとずるい二つ名をもつニシュケ氏ですが、とにかく完成までますます物議を醸すものとなりそうです。

 

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via: dailymail, exitinternational, afp/ text by nazology staff

 

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