不可解な死を遂げた一行
不可解な死を遂げた一行 / Credit: youtube
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男女9名が雪山で不審死をとげた「ディアトロフ峠事件」の謎が科学的に解明

2021.02.02 Tuesday

1959年、ロシア(当時ソ連)のウラル山脈北部の雪山で登山をしていた男女9名が行方不明になり、遺体で発見された事件があります。

遺体には、目や舌が欠損していたり、高い線量の放射性物質が見られたりと不可解な点がいくつも見られました

明確な死亡原因も特定されず、当時は「イエティ(雪男)やエイリアンのせいではないか」という見方も出たほどです。

その後、事件は未解決のまま、「ディアトロフ峠事件」という名前だけが残されました。

しかし、スイス・チューリッヒ工科大学の最新調査により、この難事件に終止符が打たれようとしています。

報告によると、「以前から主張されていた雪崩説が正しいと見られる」とのことです。

研究は、1月28日付けで『Communications Earth & Environment』に掲載されています。

The Tragic Mystery of The Dyatlov Pass Incident Has a New Scientific Explanation https://www.sciencealert.com/the-tragic-mystery-of-the-dyatlov-pass-incident-has-a-new-scientific-explanation Russia’s ‘Dead Mountain’ conspiracy theory may have been solved with an avalanche https://www.livescience.com/dyatlov-pass-incident-slab-avalanche-hypothesis.html
Mechanisms of slab avalanche release and impact in the Dyatlov Pass incident in 1959 https://www.nature.com/articles/s43247-020-00081-8

事件発生〜遺体が発見されるまで

事件の発生場所は、現ロシア中央部・スヴェルドロフスク州内のホラート・シャフイル山です。

スヴェルドロフスク州
スヴェルドロフスク州 / Credit: ja.wikipedia

一行は、男性7名、女性2名の9名からなり、多くがウラル科学技術学校の学生および卒業生でした。

事件現場は、リーダーであったイーゴリ・ディアトロフの名前から、ディアトロフ峠と呼ばれています。

彼らはスキーでのトレッキングを計画しており、最終目的地は事件現場から10キロ北にあるオトルテン山に設定されていました。

一行が雪山に入ったのは、2月1日。

季節的に踏破困難とされましたが、全員に高いスキー技術と山岳遠征の経験があり、計画に反対するものはいなかったようです。

しかし、彼らが再び帰ってくることはありませんでした。

発見されたテントの残骸
発見されたテントの残骸 / Credit: Wikimedia Commons

2月26日、捜索隊がホラート・シャフイル山の東斜面で、内側から破られ、置き捨てられたテントを発見しました。

その後、周辺域から5名の遺体が見つかり、全員の死因が低体温症と断定されています。

発見された遺体
発見された遺体 / Credit: youtube

残り4名は捜索開始から2ヶ月後、少し離れた森の中で、雪下4メートルの場所に埋まっていました。

4名の遺体は様子が違っており、2名は頭蓋骨骨折2名は肋骨骨折目と舌の欠損など、明確な致命傷が見られています。

しかし、外部には争った形跡などがまったくありませんでした。

他にも不可解な点は尽きず、当時のソ連当局は「抗いがたい自然の力によって9名は死亡した」と発表しています。

事件の真相は一体…?

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