植物油由来の新プラスチック
植物油由来の新プラスチック / Credit:Stefan Mecking
chemistry

従来の10倍近い効率でリサイクルできる「持続可能な新プラスチック」が開発される

2021.02.23 Tuesday

New plant-based plastics can be chemically recycled with near-perfect efficiency https://academictimes.com/new-plant-based-plastics-can-be-chemically-recycled-with-near-perfect-efficiency/
Closed-loop recycling of polyethylene-like materials https://www.nature.com/articles/s41586-020-03149-9

現在、プラスチックのリサイクルは効率的ではありません。

リサイクルを続けることで劣化して品質が悪くなったり、リサイクル後に少しの割合しか回収できなかったりするのです。

こうした背景にあって、ドイツ・コンスタンツ大学化学科のステファン・メッキング氏ら研究チームはリサイクル後に96%以上回収できる新しいプラスチックを開発しました。

分子構造に「壊れやすいポイント」を組み込むことで、従来の10倍に近い効率でリサイクル可能になったとのこと。

詳細は、2月17日付けの科学誌『Nature』に掲載されました。

従来のプラスチックリサイクル法

従来のプラスチックリサイクルには課題が多い
従来のプラスチックリサイクルには課題が多い / Credit:Depositphotos

現在行われているプラスチックのリサイクル法のほとんどは、メカニカルリサイクル(物理的再生法)です。

これは、回収・分別したプラスチックを細かくスライスし、新しいプラスチック材料に利用するというもの。

しかしリサイクルの過程で不純物が混じるため、リサイクルするたびに品質は悪化し、結局は新しいプラスチックが製造されることになります。

もう1つのリサイクル法はケミカルリサイクル(化学的再生法)です。

これはプラスチックの鎖状ポリマーを熱や溶剤で分解し、材料としてポリマーの成分を回収するという方法ですが、回収効率が高くありません。

例えば、最も一般的なプラスチックである「ポリエチレン」は、結合を壊してモノマーを回収するために600℃の熱を必要としますが、リサイクル回収率は10%未満です。

つまり既存のリサイクル法には、「劣化」または「低回収」という問題があるのです。

そこで研究チームは、リサイクル回収率の高い新しいプラスチックを作り出すことにしました。

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