快感を感じる神経回路の死滅が「うつ病」と誤診されている
快感を感じる神経回路の死滅が「うつ病」と誤診されている / Credit:Siobhán R Shaw et al..BRAIN(2021)
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快楽の神経細胞が死滅する早期認知症が、誤って「うつ病」と診断されていたかもしれない (3/3)

2021.04.22 Thursday

前ページ快感を感じる脳領域が委縮して永続的に快感が得られなくなる

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永遠に喜びや楽しさを失わないために

早期認知症になっても治療によって進行を防ぐことができる
早期認知症になっても治療によって進行を防ぐことができる / Credit:Canva

今回の研究により、喜びや楽しみの喪失が単なる「うつ病」ではなく、早期認知症という重大な結果と関連し得ることが示されました。

またMRI画像の分析により、早期認知症に特徴的なの萎縮パターンが判明しました。

これにより、人々の無快感症が単なる「うつ病」によるものか「早期認知症」によるものかを判別できるようになったのです

認知症の治療薬には症状の悪化を防ぐ効果があるものが数多くあり(元通りにはならない)、快楽をうみだす脳領域が完全に死滅してしまうまで、多くの時間を稼ぐことができます。

早期に正しい診断が行えるようになれば、双方の患者にとって良い状況を生み出すことができるでしょう。

早期認知症の症状は、通常40〜65歳の間に始まります。

もし現在、喜びや楽しみが感じられない状態が長く続き、さらにうつ病の治療に効果を感じられないならば、原因は早期認知症による脳の萎縮かもしれません。

気になるならば、1度MRIで脳に異常がないか調べてみるのもいいでしょう。

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