コンクリートバッテリーの性能と将来性
新しいコンクリートバッテリーのエネルギー密度は、1m²あたり7Whです。
この数値は以前に開発されたコンクリートベースのバッテリーの10倍以上の数値となります。
もちろん、市販のバッテリーに比べるとはるかに効率が劣りますが、それでも建材として建物全体に充電できるなら、それ自体が大きなメリットになるでしょう。
ちなみに、研究チームはこのコンクリートバッテリーが大きな可能性を秘めていると述べています。
例えばソーラーパネルやセンサーと組み合わせて、高速道路や橋の亀裂・劣化を検出する自律型監視システムを作れるかもしれません。
とはいえ、コンクリートバッテリー自体はまだ商業化できません。
コンクリート建造物は通常50~100年使用することを想定しています。コンクリートバッテリーを用いるなら、同期間、電池としても機能させなければいけないのです。
今後はバッテリー耐用年数の延長、リサイクル技術の開発が課題となるでしょう。
コンクリートに電気を貯めるというアイデアは画期的なため、研究チームの今後の開発と研究に期待したいですね。