1000年ぶりに再会した2人のヴァイキング
1000年ぶりに再会した2人のヴァイキング / Credit: RUDRA BHUSHAN-Viking Family Members ‘Reunited’ After 1000 Years(2021)
history archeology

遠方の地で死んだ2人のヴァイキングに「血のつながり」を発見、1000年ぶりの再会を果たす!

2021.06.19 Saturday

Two Closely Related Vikings Died a World Apart. Now Their Bones Have Been Reunited https://www.sciencealert.com/two-closely-related-vikings-died-a-world-apart-now-their-bones-have-been-reunited Viking Family Members ‘Reunited’ After 1000 Years! https://www.ancient-origins.net/news-history-archaeology/viking-family-0015440

今から約1000年前、二人のヴァイキングが別々の地で非業の死を遂げました。

一人はデンマークで、もう一人はイングランドで。

およそ900キロを隔てた地で死んだこの二人は、遺伝子調査の結果、2親等の血縁関係にあることが判明したのです。

「血のつながり」を持つ二人、約1000年ぶりの再会

二人のヴァイキングの血縁関係は、昨年に行われた大規模な遺伝子調査プロジェクト(Nature, 2020)で明らかになりました。

同プロジェクトは、これまでに北半球の全域で発掘された紀元前2400年〜紀元後1600年頃までの遺骨、計442体のDNAを分析したものです。

これらの遺伝子サンプルは、先史時代の922人のデータベースと、現代の3855人のゲノムを含む先行研究のものと比較されています。

その結果、非常に近い遺伝的関係を持つ二人のヴァイキングが発見されたのです。

デンマーク・コペンハーゲン大学(University of Copenhagen)の遺伝学者、エスケ・ウィラースレフ氏は「DNA検査の結果、2人の男性は2親等の親族関係にあることが分かりました。

これは、異母兄弟か甥と叔父の関係であったことを意味しています」と話します。

50代の男性の遺骨
50代の男性の遺骨 / Credit: RUDRA BHUSHAN-Viking Family Members ‘Reunited’ After 1000 Years(2021)

一人は50代の男性で、デンマーク中央部にあるフネン島(フュン島)で2005年に発掘されました。

遺骨の調査から、生前の身長は183センチと推定され、肉食をメインにした生活を送っていたようです。

一方で、骨のいたるところに関節炎の兆候が見られ、肋骨には結核による炎症が発見されました。

首の骨には鋭利な刃物による傷がありましたが、こちらは完治した後と見られます。

同国にあるオーデンセ市立博物館の考古学者、イェスパー・ハンセン氏は「さらに左骨盤にも大きな刺し傷が見つかりました。おそらく、その一撃による傷が治らなかったために、命を落とした可能性が高い」と話します。

集団で発見された若者たちの遺骨
集団で発見された若者たちの遺骨 / Credit: RUDRA BHUSHAN-Viking Family Members ‘Reunited’ After 1000 Years(2021)

もう一人は10代後半〜20代前半の青年で、2008年にイングランドのオックスフォードで発掘されました。

こちらの男性はより血なまぐさい最期を遂げたことが分かっています。

彼はオックスフォードの集団地に、他の35人の若者(16〜25歳)と一緒に放り込まれるように埋められていました。

その全員が体に重傷を負っており、この青年の遺体の一部も切断された状態にあります。

彼らは980年頃に、デンマークからイングランドに襲撃したヴァイキングの一団と考えられています。

しかしその後、イングランド王のエゼルレッド2世(968〜1016)が反乱の声を上げ、1002年にイングランドにいるすべてのデーン人を死刑に処しました。

この出来事は「聖ブリスの日の虐殺(St. Brice’s Day massacre)」として、今日まで語り継がれています。

青年の頭蓋骨には、鋭利な刃物による切り傷が9つほどあり、他にも矢傷や背中には槍が刺さっていました。

かなり悲惨な死を遂げたことが伺えます。

こうした遺伝子調査では、血縁関係にある複数の遺骨が見つかることは珍しくありません。

ただそれは、遺骨が同じ場所か近辺に埋葬された場合であって、900キロも離れた2つの遺骨に血縁関係が見つかるのは後にも先にも今回が初めてです。

そして二人は今、1000年の時を経て再会することとなりました。

青年の遺骨はイングランドからデンマークに戻され、今月26日からデンマーク国立博物館で開催される展示会にて一緒に展示される予定です。

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