無観客だと男性は遅くなり、女性は速くなる
無観客だと男性は遅くなり、女性は速くなる / Credit:Depositphotos
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無観客試合の影響を調査 スタミナ競技のタイムが「男性は遅く」「女性は速く」なるという結果に

2021.06.27 Sunday

Sports: Men and women react differently to a missing audience https://www.sciencedaily.com/releases/2021/06/210622123303.htm
Selection bias in social facilitation theory? Audience effects on elite biathletes’ performance are gender-specific https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S1469029221000613?via%3Dihub#!

「ひとりの方が勉強がはかどる」「誰かと競争した方が速く走れる」などと感じたことがあるでしょう。

このように人のパフォーマンスは、社会的環境によって大きく影響を受けます。

ドイツ、マルティン・ルター大学ハレ・ヴィッテンベルク(MLU)のスポーツ科学研究所に所属するアメリ・ハインリッヒ氏ら研究チームは、観客の存在がパフォーマンスに与える影響を男女別に調査し、その違いを明らかにしました。

スタミナ競技において、観客がいないとアスリートの男性は遅くなり、女性は速くなると判明したのです。

研究の詳細は、学術誌『Psychology of Sport and Exercise』の7月号に掲載されます。

社会的促進の影響に男女差はあるのか?

「社会的促進(英語:Social facilitation)」の理論によれば、人は聴衆や観客の存在によってパフォーマンスが向上します

この理論はパフォーマンスの低下にも適用され、こちらは「社会的抑制」と表現されることもあります。

社会的促進の効果は、これまでにもいくつかの研究で分析されてきました。

ところが、その研究対象のほとんどが男性であり、男女の違いを明確に説明するものはありません

バイアスロン競技(クロスカントリースキーとライフル射撃)
バイアスロン競技(クロスカントリースキーとライフル射撃) / Credit:Depositphotos

そこでハインリッヒ氏は、観客の存在が男性と女性のパフォーマンスにどのような違いを与えるのか調査しました。

ハインリッヒ氏はスポーツ心理学の専門家であり、同時にドイツのジュニアバイアスロン(二種競技)チームのコーチを務めています。

彼女はコロナ禍におけるスポーツ競技場の特殊な観客状況を利用し、バイアスロン(クロスカントリースキーとライフル射撃)における「無観客の2020年のパフォーマンス」と「観客有りの2018/2019年のパフォーマンス」を比較しました。

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