人骨も含め何十万もの白骨が産卵する「恐怖の洞窟」の持ち主が明らかに!
人骨も含め何十万もの白骨が産卵する「恐怖の洞窟」の持ち主が明らかに! / Credit;Mathew Stewart et al (2021) . Archaeological and Anthropological Sciences . Taphonomy of an excavated striped hyena (Hyaena hyaena) den in Arabia: implications for paleoecology and prehistory
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何十万もの白骨が散乱する「恐怖の洞窟」のヌシが明らかに! (2/2)

2021.08.21 Saturday

前ページ何十万もの骨で床が埋まっている「恐怖の洞窟」

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恐怖の洞窟は今でも住人がいる

ハイエナの「おっもちかえり~♪」の習性が7000年かけて「恐怖の洞窟」を作り出した
ハイエナの「おっもちかえり~♪」の習性が7000年かけて「恐怖の洞窟」を作り出した / Credit;Mathew Stewart et al (2021) . Archaeological and Anthropological Sciences . Taphonomy of an excavated striped hyena (Hyaena hyaena) den in Arabia: implications for paleoecology and prehistory

今回の研究により、無数の白骨の持ち主がハイエナであることが示されました。

洞窟の内部からは幼いハイエナの頭蓋骨も発見されていることから、洞窟はハイエナたち(母系)の子育ての場所でもあったようです。

ハイエナたちは安全な洞窟を拠点に、人間を含めた獲物を刈り、エサを持ち帰って子供たちに与えたり、自分たちの保存食にしておいたのでしょう。

そしてその営みが7000年に渡って続いた結果、床一面を白骨で埋め尽くす「恐怖の洞窟」が完成したと考えられます。

2007年、洞窟を調査していた別の研究チームは洞窟の中から「うなり声」を聞いたと記録を残しています。

うなり声の正体がハイエナかどうかはわかりませんでしたが「恐怖の洞窟」の中には現在も獰猛な肉食獣が住み着いているのかもしれません。

研究者たちは今後も骨の分析を続け、有史以前のアラビアの生態系を解明するとともに、犠牲者となった人間の骨から、先史時代の人類の情報を引き出したいと考えています。

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