VR療法で社会不安症を改善
VR療法で社会不安症を改善 / Credit:Depositphotos
psychology

VRで社交不安症(SAD)を改善できる可能性が示される

2021.08.30 Monday

People with social anxiety disorder show improved symptoms and changes in brain activity following virtual reality therapy https://www.psypost.org/2021/08/people-with-social-anxiety-disorder-show-improved-symptoms-and-changes-in-brain-activity-following-virtual-reality-therapy-61761
Virtual Reality–Based Psychotherapy in Social Anxiety Disorder: fMRI Study Using a Self-Referential Task https://mental.jmir.org/2021/4/e25731

社交不安症(SAD)とは、人前で話すことや目立つことに対して極度の不安や恐怖を感じる症状です。

最近、韓国・高麗大学校(Korea University)心理学部に所属するジウォン・ハー氏ら研究チームは、バーチャルリアリティ(VR)療法で、SADを改善できると発表しました。

SAD患者は「VR上で見知らぬ人と接する」経験を積むことで、自分に対して肯定的な見方ができるようになったのです。

研究の詳細は、4月14日付の学術誌『JMIR Mental Health』に掲載されました。

社交不安症と暴露療法

目立つことに極度の不安や恐怖を感じる「社会不安症」
目立つことに極度の不安や恐怖を感じる「社会不安症」 / Credit:Depositphotos

社交不安症(SAD)の改善には、暴露療法(ばくろりょうほう)が用いられることがあります。

これは患者が不安や恐怖を感じる状況を実際に体験し、徐々に慣れていくための治療法です。

SAD患者の場合は医師の指導の下、人前で挨拶をするなど、緊張しやすい場面に少しずつ直面してもらったりします。

そして今回研究チームが行ったのが、VR上での暴露療法です。

現実世界ではなく仮想世界での体験が、患者にどのような影響を与えるか調査したいと考えたのです。

またSAD患者は、「自己参照処理(英文:Self-referential processing)」に偏りがあります。

自己参照処理とは、自分が何かを実践しているイメージを行うの処理のこと。

SAD患者は、自分に対してひどく否定的だったり、ネガティブな出来事を繰り返し考え続ける(反芻思考)傾向があるのです。

そのためチームは、VR療法の効果を判断するため、自己参照処理を司る脳領域を観察することにしました。

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