アルツハイマー病の早期発見できるアルゴリズムが開発される
アルツハイマー病の早期発見できるアルゴリズムが開発される / Credit:Depositphotos
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アルツハイマー病を99.99%予測する機械学習ツール

2021.09.06 Monday

Machine learning tool 99% accurate at spotting early signs of Alzheimer’s in the lab https://www.zmescience.com/science/machine-learning-alzheimers-881236245/
Analysis of Features of Alzheimer’s Disease: Detection of Early Stage from Functional Brain Changes in Magnetic Resonance Images Using a Finetuned ResNet18 Network https://www.mdpi.com/2075-4418/11/6/1071

アルツハイマー病は脳が委縮していく病気であり、認知機能に大きな影響を与えます。

世界保健機構(WHO)によると、認知症の原因の約7割がアルツハイマー病であり、早期発見と治療によって進行を遅らせることが可能です。

そして最近、リトアニア・カウナス工科大学(Kaunas University of Technology:KTU)マルチメディア工学科に所属するモデュペ・オデュサミ氏ら研究チームは、アルツハイマー病を99.99%の精度で予測するアルゴリズムを開発しました。

研究の詳細は、6月10日付の科学誌『Diagnostics』に掲載されました。

アルツハイマー病の増加と早期発見の必要性

アルツハイマー病を含む認知症は、年齢との相関が強いと言われています。

私たちが実感しているように、高齢者ほど認知症になる確率が高いのです。

しかも近年、生活水準の向上などさまざまな要素が原因で、世界の平均年齢は上昇してきました。

つまり今後も、認知症患者数は増加していくと考えられます。

しかもその原因の多くがアルツハイマー病であるため、アルツハイマー病の早期発見・治療が大切だと言えるでしょう。

(左)通常の老人の脳, (右)アルツハイマー型認知症患者の脳
(左)通常の老人の脳, (右)アルツハイマー型認知症患者の脳 / Credit:PRECLINICALSLICE_HIGH.JPG(Wikipedia)_アルツハイマー病

ところが初期アルツハイマー病の見極めは、きわめて難しいようです。

なぜならアルツハイマー病の初期症状は、軽度認知障害(MCI)だからです。

これは「加齢に伴う自然な認知機能の衰え」と「認知症」の中間的な状態であり、本人や周囲の体感としては、「物忘れがあるものの、日常生活は問題なく送れる」くらいなのです。

当然、本人たちが気づくのは難しく、それは医療従事者たちも例外ではありません。

これまでの研究から、fMRIを利用してMCIが進行している領域を特定することが可能だと分かっています。

ところが脳画像を手作業で判断するには、高度な専門知識が必要なだけでなく、非常に多くの時間が必要になります

そこで研究チームは、機械学習ツールを用いてアルツハイマー病を発見しようとしました。

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