ティラノ以前の王者・カルカロドントサウルスの新種を発見!
ティラノ以前の王者・カルカロドントサウルスの新種を発見! / Credit: 筑波大・北海道大 – ウズベキスタンで新種の大型肉食恐竜を発見〜ティラノサウルスのなかまとの交代劇に新証拠〜(2021)
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アジア最大級の肉食竜「カルカロドントサウルスの新種」を発見! 

2021.09.12 Sunday

ウズベキスタンで新種の大型肉食恐竜を発見〜ティラノサウルスのなかまとの交代劇に新証拠〜 https://research-er.jp/articles/view/102833 Gigantic ‘shark-toothed’ dinosaur discovered in Uzbekistan https://www.livescience.com/shark-toothed-dinosaur-uzbekistan.html
A new carcharodontosaurian theropod dinosaur occupies apex predator niche in the early Late Cretaceous of Uzbekistan https://royalsocietypublishing.org/doi/10.1098/rsos.210923

ティラノサウルス以前に地上の王者として君臨した「カルカロドントサウルスの新種」が発見されました。

新種の化石は、中央アジアのウズベキスタン共和国にある約9000万年前の地層から出土しています。

また本種は、大型化する前のティラノサウルスと共存していたことも判明し、”頂点捕食者”としての世代交代の経緯についても新たな知見が得られたとのことです。

研究は、筑波大、北海道大などにより、9月8日付けで学術誌『Royal Society Open Science』に発表されています。

ティラノサウルスにも「下積み時代」があった

ティラノサウルスは恐竜時代の最後(約6800万〜6600万年前)に、捕食者として頂点に立った肉食恐竜ですが、実はそうなるまでには、下位に甘んじる長い歴史がありました。

彼らのグループ(ティラノサウロイディア類)はもともと小型種ばかりで、数千万年もの間、他の大型肉食種に太刀打ちできなかったのです。

そんなティラノサウルス以前の王者の筆頭に挙げられるのが、カルカロドントサウルス類でした。

カルカロドントサウルスは、最大全長が13メートルに達し、ジュラ紀末〜白亜紀(約1億〜9000万年前)まで、北半球の地上を牛耳っていました。

ところが、白亜紀の中盤に突然、北半球から姿を消し、南半球でのみ生息するようになります。

そのおかげもあってか、ティラノサウルスは大型化し、北半球の制圧に成功し、頂点へと昇り詰めました。

恐竜の王者・ティラノサウルスにも下積み時代があった
恐竜の王者・ティラノサウルスにも下積み時代があった / Credit: jp.depositphotos

この世代交代は世界中の恐竜学者が注目している一方で、その経緯を語ってくれる化石記録が少なく、あまり理解されていませんでした。

北米で見つかった化石によると、両者が共存していた期間は約9600万〜9400万年前までで、この時期はカルカロドントサウルスが上位に立っています。

次いで、”北米の覇者”となった大型のティラノサウルスが出現するのは、約8400万年前から後のこと。

つまり、両者の世代交代の間には、1000万年ほどの空白期間が横たわっているのです。

この間に、一体何が起きたのでしょうか?

謎の空白部分を埋めるには、北半球における北米以外での化石記録、つまりアジア圏での化石が必要になります。

そこで研究チームは、中央アジアのウズベキスタン共和国に注目しました。

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