ペルム紀末の大量絶滅

今から約2億5000万年前、ペルム紀末に地球では地上と海洋含め、10種に9種の生物種が死滅するという大規模な絶滅イベントが起こりました。
地球上のほとんどの生き物が失われたこの大量絶滅は、約6500万年前に起きた恐竜時代の大量絶滅より知名度は低いものの、地球史上最悪の大規模絶滅として有名です。
現代の研究では、この大量絶滅の原因が大規模な火山活動にあった可能性が高いと考えられています。

噴火により大量の温室効果ガスが大気中に放出され、大気の成分を変えるとともに、急激な地球温暖化をもたらし、さらに噴煙が陽光を遮って植物を枯らせたのです。
今回の研究は、こうした大量絶滅後の世界の変化や回復の速度に関して、新たな発見を報告しています。
研究チームは、オーストラリアのシドニー付近の岩石から、ペルム紀末の化石や堆積物の化学的な記録を調査し、この時期に淡水域ではシアノバクテリアや微細藻類の大量発生が定期的に起きていたことを発見しました。
これは現代でもアオコのような水質汚染として知られている問題と類似したものです。