地球上のほぼすべての生命を一掃したペルム紀末の大量絶滅のアーティストイメージ
地球上のほぼすべての生命を一掃したペルム紀末の大量絶滅のアーティストイメージ / Credit:Victor Leshyk/UConn,Animals Died in ‘Toxic Soup’ During Earth’s Worst Mass Extinction, a Warning for Today
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ペルム紀の大量絶滅は「現代の環境汚染に似ていた」可能性が高い

2021.09.20 Monday

Animals Died in ‘Toxic Soup’ During Earth’s Worst Mass Extinction, a Warning for Today https://today.uconn.edu/2021/09/animals-died-in-toxic-soup-during-earths-worst-mass-extinction-a-warning-for-today/
Lethal microbial blooms delayed freshwater ecosystem recovery following the end-Permian extinction https://www.nature.com/articles/s41467-021-25711-3

約2億5000万年前、地上海洋含め地球の生物の90%以上が死滅する大量絶滅がありました。

このペルム紀末の大量絶滅は史上最悪の大絶滅として今も多くの謎に包まれていますが、多くの科学者はその原因が火山活動による極端な地球温暖化にあったと考えています。

そして今回、米コネチカット大学(UConn)の研究チームによる最新の研究は、温暖化による絶滅のあと、川や湖でシアノバクテリアなどの大量発生が起こり、水が有毒化したことで淡水生態系の回復が大きく遅れた可能性があると発表しました。

これは現代の人類が作り出す汚染と類似していると、研究者は警告しています。

研究の詳細は、オープンアクセスジャーナル『Nature Communications 』に9月17日付で掲載されています。

ペルム紀末の大量絶滅

ペルム紀末の大量絶滅では海洋生物の95%が死滅したという
ペルム紀末の大量絶滅では海洋生物の95%が死滅したという / Credit:EARTH ARCHIVES,The Great Permian Extinction: When all life on Earth almost vanished/JULIO LACERDA

今から約2億5000万年前、ペルム紀末に地球では地上と海洋含め、10種に9種の生物種が死滅するという大規模な絶滅イベントが起こりました。

地球上のほとんどの生き物が失われたこの大量絶滅は、約6500万年前に起きた恐竜時代の大量絶滅より知名度は低いものの、地球史上最悪の大規模絶滅として有名です。

現代の研究では、この大量絶滅の原因が大規模な火山活動にあった可能性が高いと考えられています。

大規模な火山活動は、急激な地球温暖化を起こした
大規模な火山活動は、急激な地球温暖化を起こした / Credit:canva

噴火により大量の温室効果ガスが大気中に放出され、大気の成分を変えるとともに、急激な地球温暖化をもたらし、さらに噴煙が陽光を遮って植物を枯らせたのです。

今回の研究は、こうした大量絶滅後の世界の変化や回復の速度に関して、新たな発見を報告しています。

研究チームは、オーストラリアのシドニー付近の岩石から、ペルム紀末の化石や堆積物の化学的な記録を調査し、この時期に淡水域ではシアノバクテリアや微細藻類の大量発生が定期的に起きていたことを発見しました。

これは現代でもアオコのような水質汚染として知られている問題と類似したものです。

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