モノコプター「F-SAM」
モノコプター「F-SAM」 / Credit:Shane Kyi Hla Win(SIT)_Design and control of the first foldable single-actuator rotary wing micro aerial vehicle(2021)
technology

1枚の回転翼だけで空を舞う「モノコプター」が登場

2021.11.12 Friday

Flexible Monocopter Drone Can Be Completely Rolled Up https://spectrum.ieee.org/foldable-monocopter-drone
Design and control of the first foldable single-actuator rotary wing micro aerial vehicle https://iopscience.iop.org/article/10.1088/1748-3190/ac253a

ドローンなどの飛行ロボットの多くは、胴体と2枚以上の回転翼(プロペラ)で構成されています。

ところが最近、シンガポール工科大学(SIT)に所属する機械工学者シャン・キ・エイチラエイ・ウィン氏ら研究チームは、回転翼1枚だけで飛行するモノコプターを開発しました。

胴体すら存在しない1枚の回転翼だけですが、浮遊したり、任意の場所に移動したりできます

研究の詳細は、11月1日付の科学誌『Bioinspiration & Biomimetics』に掲載されました。

1枚の回転翼だけで空を飛ぶ「モノコプター」

紙飛行機や竹とんぼなどの最も単純な空飛ぶおもちゃでさえ、その飛行には、左翼と右翼、もしくは2枚以上の回転翼が必要です。

動力を搭載した飛行機やドローンになると、その構造はもっと複雑になるでしょう。

一枚の回転翼だけで飛行するモノコプター
一枚の回転翼だけで飛行するモノコプター / Credit:AIR Lab(YouTobe)_Bioinspir. Biomim. – Design and control of the first foldable single-actuator rotary wing MAV(2021)

しかし、新しく開発されたモノコプター「F-SAM」は、たった1枚の回転翼だけで飛行しているように見えます。

1枚の回転翼自体が本体であり、回転翼の先端に装着された制御装置とバッテリーでコントロールされているのです。

モノコプターの構造は非常にシンプル
モノコプターの構造は非常にシンプル / Credit:Shane Kyi Hla Win(SIT)_Design and control of the first foldable single-actuator rotary wing micro aerial vehicle(2021)

そして逆側の先端には小型のモーターとプロペラが付いており、これによって翼が回転するようになっています。

研究チームによると、「新しいモノコプターのデザインはカエデの種子を参考にした」とのこと。

カエデの種子と翼果
カエデの種子と翼果 / Credit:Depositphotos

カエデの種子には「翼果(よくか)」と呼ばれる翼状の果実が付いており、プロペラのようにくるくると回りながら落ちていきます。

この回転が種子の落下速度を遅くし、より広範囲に種子を届けることができるのです。

そしてチームはこの回転方法を模倣し、さらに動力を追加することで、一枚の回転翼だけで16分間飛行できるようにしました。

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