死んで凍った死体で試しても面白くない
今回の研究によって、多細胞動物であるクマムシにも「量子もつれ」が観察されました。
かつて物理学者たちは多細胞動物のような生命には、量子効果はみられないと考えていましたが、クマムシの異能生存能力が予測を打ち砕くものになりました。
クマムシを量子回路に突っ込むという実験の、そもそもの意味を問う声もありますが、重用なのは、量子効果の確認が死体ではなく、生きている多細胞動物で行われた点にあると言えるでしょう。
死んで凍っている生物を代わりに使っても同様の「量子ゆらぎ」の検出は可能ですが、研究者たちは「それでは面白くない」と考えたようです。
現在、研究論文は複数の科学サイトで取り上げられおり、量子力学と生物学のコラボは研究者たちの目論見通り、大成功と言えるでしょう。