15世紀の津波が運んできたサンゴの巨大なブロック
15世紀の津波が運んできたサンゴの巨大なブロック / Credit:Christopher Gomez(神戸大学)et al._伝説と科学の架け橋 15世紀のトンガ王国を襲った大津波の現地調査から見えること(2022)
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伝説と科学の架け橋 15世紀のトンガ王国を襲った大津波の現地調査から見えること https://www.kobe-u.ac.jp/research_at_kobe/NEWS/news/2022_01_05_02.html
Bridging Legends and Science: Field Evidence of a Large Tsunami that Affected the Kingdom of Tonga in the 15th Century https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/feart.2021.748755/full

2022.02.26 Saturday

科学が伝説を証明! トンガ王国を襲った「赤い波」の伝説は隕石落下に伴う大津波だった

トンガ王国はニュージーランドの北、そして日付変更線のすぐ西に位置する171の島からなる群島です。

このあたりには、「赤い波によって多数の大きな岩が堆積した」という伝説があります。

神戸大学・大学院海事科学研究科に所属するクリストファー・ゴメス氏ら研究チームは、トンガ王国の本島「トンガタプ島」にある巨大岩の調査により、この伝説が真実だったと発表しました。

15世紀に落下した隕石により大津波が発生し、周囲に壊滅的な影響を与えていたと判明したのです。

研究の詳細は、2021年12月20日付の学術誌『Frontiers in Earth Science』に掲載されました。

トンガにある巨大岩を調査する

赤矢印:現在のトンガ王国
赤矢印:現在のトンガ王国 / Credit:Google map

トンガの歴史は古く、14世紀にはトンガ大首長国(別名:トゥイ・トンガ帝国)として広範囲を統治していました。

ところが15世紀中ごろに重大な危機に陥り、その影響力は失われてしまったようです。

この歴史的な変化の理由は未だ明らかになっておらず、「内政上の混乱を引き起こした何らかの理由がある」と考えられてきました。

そして今回、トンガ王国の本島「トンガタプ島」の現地調査によって、1つの答えが明らかになりました。

調査でまず判明したのは、「過去にトンガを大津波が襲った」という事実です。

これは津波による堆積物が広範囲で発見されたことから明らかになりました。

巨大なサンゴ岩
巨大なサンゴ岩 / Credit:Christopher Gomez(神戸大学)et al._伝説と科学の架け橋 15世紀のトンガ王国を襲った大津波の現地調査から見えること(2022)

特に大きな証拠となったのは、写真にある巨大なサンゴ岩です。

この岩は大津波によって運ばれたと考えられており、下にある堆積物や木炭を調べたところ、その時代が15世紀ごろだと判明。

つまりトンガタプ島は、15世紀の大津波によって浸水していたのです。

では、サンゴ岩を運ぶほどの大津波が生じた原因はなんだったのでしょうか?

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