世界最古のミイラ化の証拠を発見か?
世界最古のミイラ化の証拠を発見か? / Credit: João Luís Cardoso et al., European Journal of Archaeology(2022)
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世界最古! 約8000年前から人類は遺体に「ミイラ処理」していた

2022.03.14 Monday

8,000-year-old skeletons in Portugal could be world’s oldest mummies https://www.zmescience.com/science/news-science/oldest-mummies-portugal-0432432/
Mummification in the Mesolithic: New Approaches to Old Photo Documentation Reveal Previously Unknown Mortuary Practices in the Sado Valley, Portugal https://www.cambridge.org/core/journals/european-journal-of-archaeology/article/mummification-in-the-mesolithic-new-approaches-to-old-photo-documentation-reveal-previously-unknown-mortuary-practices-in-the-sado-valley-portugal/AC0A6815BC0DC29BC85F1F89C37F3689

1960年代に、ポルトガル南部のサド渓谷で発掘された約8000年前の人骨。

その写真をもとに遺体の腐敗過程を調べた結果、遺体は埋葬前にミイラ化の処理を受けていたことが示唆されました。

現状、世界最古のミイラと断定されているのは、南米チリのチンチョーロ文化の遺跡で見つかった約7000年前の遺体です。

今回の結果が正しければ、ヨーロッパだけでなく、世界で最も古いミイラ処理された遺体の証拠となる可能性があります。

研究の詳細は、2022年3月3日付で学術誌『European Journal of Archaeology』に掲載されました。

失われた遺骨の写真を再発見!

1958年から1964年にかけて、サド渓谷にある2つの遺跡(ArapoucoとPoças de S. Bento)で行われた発掘調査にて、約8000年前の人骨が100体以上も発見されました。

しかし残念なことに、この古い研究については回収された人骨だけでなく、それを収めた写真や遺跡の図面、フィールドワークの資料など、多くの情報が失われています。

サド渓谷の位置と景観
サド渓谷の位置と景観 / Credit: João Luís Cardoso et al., European Journal of Archaeology(2022)

ところが最近、リスボン・オープン大学(Open University in Lisbon)の考古学者、ジョアン・ルイス・カルドーゾ(João Luís Cardoso)氏は、地元の資料館にて、ある3巻のフィルムに出くわしました。

これを調べてみたところ、1961年と62年にサド渓谷で発掘された13体の遺骨と判明したのです。

こちらが実際の写真。

発見された写真
発見された写真 / Credit: João Luís Cardoso et al., European Journal of Archaeology(2022)

そこで研究チームは、高度なシミュレーション技術を用いて、埋葬前これらの遺体がどのような処理を受けていたか調査することにしました。

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