ブルガリの「世界最薄の腕時計」にはQRコードが刻まれている
![世界最薄の機械式腕時計「オクト・フィニッシモ・ウルトラ」](https://nazology.net/wp-content/uploads/2022/03/1388608-900x600.jpg)
これまで世界最薄の機械式腕時計といえば、スイスの高級時計ブランド「ピアジェ」が2018年に発表した「アルティプラノ・アルティメート・コンセプト」でした。
厚さ2mmのこの腕時計は、当時「最高の腕時計」と称賛されています。
ところがブルガリは、その驚異的な世界記録さえも凌駕してしまいました。
1.8mmの機械式腕時計「オクト・フィニッシモ・ウルトラ」を発売したのです。
![厚さ1.8mmの腕時計](https://nazology.net/wp-content/uploads/2022/03/1388611.png)
これは2012年に生まれた「オクトシリーズ」の最新作であり、10周年に間に合うよう3年前から開発が進められていました。
そして、ついに完成したオクト・フィニッシモ・ウルトラは、八角形の時計盤と特殊加工されたチタンフレームで成り立っています。
![数多くのパーツが精密に連動する](https://nazology.net/wp-content/uploads/2022/03/FireShot-Capture-454-Octo-Finissimo-Ultra-Making-Of-YouTube-www.youtube.com_-900x417.png)
また極薄でありながら、170個のパーツが正確に連動しており、新たに特許申請された8つの技術も導入されています。
ブルガリは、「ウルトラという名称どおり、まさに精密さの限界を超えた作品」だと表現しています。
さて、新しいオクト・フィニッシモ・ウルトラの特徴は、その薄さだけではありません。
時計盤にある最も大きな歯車には、QRコードが印字されているのです。
![歯車にQRコードが印字されている](https://nazology.net/wp-content/uploads/2022/03/1388609-900x600.jpg)
所有者はこのコードから時計の歴史や製作についての情報、「時計に関するNFT」にアクセスできるとのこと。
このNFT(非代替性トークン)とは、「所有者限定のデジタル資産」のことです。
一般的なデジタルファイルはコピー可能なので、誰もが所有できます。
それゆえ、たとえデジタル作品を作者から購入しても、自分が唯一の所有者であることを証明できません。
しかしNFTが発行されるなら、それに紐づいたデジタル作品は、唯一無二のデジタルファイルとして証明できるのです。
![価格は約5360万円](https://nazology.net/wp-content/uploads/2022/03/69y0o3-1.gif)
つまり、オクト・フィニッシモ・ウルトラを購入するなら、時計に関する唯一無二のデジタル資産も入手できるということなのです。
世界最薄の腕時計には、「機械式の世界とデジタル世界をつなぐ」斬新なシステムも導入されているのですね。
さて、オクト・フィニッシモ・ウルトラは限定モデルとなっており、現在10本しかありません。
しかも価格は44万ドル(約5360万円)とのことで、簡単には手が出せないでしょう。