脳に刺した電極で「脳に閉じ込められた」人と通信を可能にする
脳に刺した電極で「脳に閉じ込められた」人と通信を可能にする / Credit:wyss Center . Completely locked-in man uses brain-computer interface to communicate
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難病で「脳に閉じ込められた男性」、脳インプラントで家族との会話に成功 (3/4)

2022.03.28 Monday

2022.03.25 Friday

前ページ最初の3カ月は失敗の連続だった

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最初の言葉は「ありがとう」

脳の歌を使って文字を選ぶ
脳の歌を使って文字を選ぶ / Credit:wyss Center . Completely locked-in man uses brain-computer interface to communicate

の歌声を言葉に変換する。

研究者たちは目的を実現させるため音の組み合わせでアルファベットの文字を指定できるようにシステムを改良しました。

するとジョンは1分間に1文字というペースながらも、文字を選択できるようになりました。

そして最初につづった単語は、研究チームのリーダーであるNiels Birbaumer氏に対しての「ありがとう」でした。

続いてジョンは「頭のマッサージをしてほしい」「ロックバンド(ツール)のアルバムを聴きたい」などの要望を伝えることができました。

お父さんの声が聞こえるかもしれない
お父さんの声が聞こえるかもしれない / Credit:wyss Center . Completely locked-in man uses brain-computer interface to communicate

251日目には、ジョンは息子に対して「I love my cool son.(息子を愛している)」と伝え、「一緒にディズニーの映画が見たい」と頼みました。

462日目には「新しいベッドが欲しい」「みんなとバーベキューに行きたい」などの気持ちを述べました。

またジョンの妹がお見舞いに来た時には「Thank you for everything, sister(妹よ、いつもありがとう)」と述べています。

しかし残念なことに、ジョンが言葉を綴れる時間は長くはありませんでした。

次ページ失われていく自発的思考

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