21年前に紛失していたダーウィンのノートが返却される
21年前に紛失していたダーウィンのノートが返却される / Credit: Cambridge University Library
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21年前に盗まれた”ダーウィンの2冊の研究ノート”が「X」を名乗る人物から返却される

2022.04.06 Wednesday

Missing Darwin notebooks returned to Cambridge University Library https://www.cam.ac.uk/stories/TreeOfLife 20 years after they were stolen, Charles Darwin’s notebooks have been anonymously returned to Cambridge University https://www.zmescience.com/science/darwin-notebooks-returned/

英・ケンブリッジ大学図書館(Cambridge University Library)は昨日、約21年前に紛失していたチャールズ・ダーウィン(Charles Darwin、1809〜1882)の貴重な研究ノート2冊が、このほど匿名で返却されたと発表しました。

ノートには、ダーウィンがビーグル号の航海から戻ってきた1837年頃に書いたとされる「生命の樹」のスケッチや、のちに『種の起源(On the Origin of Species)』(1859)で発表する「進化論」のアイデアが記されています。

同館司書のジェシカ・ガードナー(Jessica Gardner)氏によると、「ノートの価値はおそらく、数百万ポンド(数億円)に達する」という。

現在もノートを持ち出した犯人、返却した人物は不明のままですが、このノートをめぐる騒動には、一体どんな経緯があったのでしょうか。

 

紛失から21年後、謎の人物「X」からの返却

変換された2冊のノート
変換された2冊のノート / Credit: Cambridge University Library

2冊のノートは2000年11月、特別所蔵品の写真撮影のために重要書庫から取り出され、カメラに収められました

その後、2冊は保管箱に戻されたのですが、翌2001年1月の定期点検で、本来の保管場所にないことが判明

しかしその時点では、図書館員らも別の場所に紛れ込んだと判断し、自分たちで捜索を続けていたという。

ところが、同館には本や地図など、合わせて1000万点を超える膨大な数の書物が保管されており、点検には最大で5年かかると見られていました。

結局、ノートは見つからず、館外に盗み出された可能性が高いとし、2020年11月24日、正式に警察に届け出ています

ピンクのギフトバッグに入れられていた
ピンクのギフトバッグに入れられていた / Credit: Cambridge University Library

捜索にはケンブリッジ警察およびインターピールが参加し、情報提供を呼びかけ。

このニュースは世界中でシェアされ、ソーシャルメディア等を通じて、何十万人もの人々に知れわたりました。

そして、盗難の公表から約15カ月後の2022年3月9日、2冊のノートは突然、何者かによって返却されたのです。

ノートは、ピンク色のギフトバッグに入った状態で、17階建ての図書館の4階にある、司書室外の共有スペースに置かれていたという。

ノートの入った封筒には、キリスト教の復活祭「イースター」にちなみ、匿名でこう印字されていました。

Librarian
Happy Easter
X

司書の方へ
ハッピーイースター
Xより

謎の人物「X」からのメッセージ
謎の人物「X」からのメッセージ / Credit: Cambridge University Library

ノートは透明のクリングフィルムで厳重に包装された上で、青い箱に納められていました。

点検の結果、ノートの状態は非常に良好で、紛失の間に傷つけられたり、損傷した痕跡もなかったようです。

ただ、ノートの盗難と返却についての捜査は、現在も続けられています。

では、盗まれたダーウィンのノートには、どんなアイデアが記されていたのでしょうか?

次ページノートには「生命の樹」や「進化論」のアイデアも

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