大きな地震の直前に青白い光が目撃されています
大きな地震の直前に青白い光が目撃されています / Credit:canva
geoscience

モロッコ地震の直前、空に謎の発光現象!災害の予兆「地震発光」とは? (2/3)

2023.09.15 Friday

前ページ地震の3分前から発生している発光現象

<

1

2

3

>

大きな地震の時に目撃される「地震発光」

地震の直前や地震発生時に起こるこの発光現象は「地震発光」と呼ばれ、古くは古代ギリシャの頃からその存在が報告されています。

ニューヨーク・タイムズ紙によれば、報告されているものは、1秒ほどの明るい閃光から1分ほど光り続ける火の玉のようなものまでさまざまなようです。

SETI研究所の地球物理学者フリードマン・フロイント氏ら研究チームは、この地震発光の報告を調査し、2014年に『Prevalence of Earthquake Lights Associated with Rift Environments(地溝環境に関連した地震発光の割合)』という論文を発表しています。

研究によると、地震発光の約80%がマグニチュード5.0を超す地震で観測されており、そのほとんどが、地震の直前、もしくは揺れている最中に、震源から600キロ以内の距離で目撃されています。

大きな地震は、地球の地殻プレートの境界やその周囲で発生することが多いですが、フロイント氏らの研究では、地震発光が起きている地震の多くは、地殻プレートの境界ではなく内部で起こっていることが明らかとなりました。

また、この地震発光は、地殻プレートが裂けて二つの高い地域の間にできた細く長い低い範囲、いわゆる「地溝帯」ができた場所の近くでよく見られていたのです。

しかし、どのようなメカニズムで地震発光は発生しているのでしょうか。

地震発光のメカニズムはどのようなものなのでしょうか
地震発光のメカニズムはどのようなものなのでしょうか / Credit:canva

地震発光のメカニズムとは

地震発光という現象について、フロイント氏は興味深い仮説を提案しています。

岩石の中にある不純物は、大きな地震が発生する直前や、発生した瞬間、強い圧力がかかることで瞬時に分解され、電気を発生する可能性があります。

普段、岩石は電気を通さない絶縁体ですが、圧力がかかると、電気を通す半導体の性質を持ちます。

フロイント氏は、「大量の岩石が圧力を受けることで内部の鉱物粒子の動きを引き起こす」と説明しています。

そして、発生した電荷が岩石を流れて発光するのだと言います。驚くべきことに、この電荷の移動速度は、秒速で約200メートルにもなることがあるそうです。

他にも「岩盤が壊れることで静電気が発生する」という説や、初期の揺れが送電線を揺らし、アーク放電と呼ばれる現象を発生させた可能性も指摘されています。

しかし、地震発光の正確な原因について、専門家たちの間で明確な答えはでていません。

地震発光は非常に稀な現象であり、また非常に規模の大きい現象でもあるため、研究者が狙って詳細な状況を観測したり、再現することが困難なためです。

この現象を解明する研究は現在も続けられています。

次ページ地震発光は作り話ではない

<

1

2

3

>

人気記事ランキング

  • TODAY
  • WEEK
  • MONTH

Amazonお買い得品ランキング

地球科学のニュースgeoscience news

もっと見る

役立つ科学情報

注目の科学ニュースpick up !!