ヘリコプターが原因でワニが一斉に交尾を始めました
ヘリコプターが原因でワニが一斉に交尾を始めました / Credit:canva
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低空飛行のヘリコプターが「ワニの大乱交」を引き起こしていた

2023.10.12 Thursday

ヘリコプターが原因でワニたちに奇想天外な事態が発生したようです。

今回、オーストラリアのワニ園の上空をヘリコプターが旋回した際、大量のワニたちが興奮し始め、一斉に交尾を始めました。

ワニ園のオーナーらによると、ワニたちは「気が狂ったように交尾していた」といいます。

意味不明なニュースのようにも思えますが、これは生物の繁殖期が何をスイッチとしているかを理解するための興味深い事例といえます。

多くの生物は、特定の時期に来る繁殖期のみ交尾を行います。これには季節や温度変化が関連していると考えられますが、ではヘリコプターの何がワニたちを一斉に交尾へ向かわせたのでしょうか?

どうやらいくつかの原因が考えられるようです。

‘They mated like mad’: Low-flying helicopter sparks massive crocodile orgy in Australia https://www.livescience.com/animals/alligators-crocodiles/they-mated-like-mad-low-flying-helicopter-sparks-massive-crocodile-orgy-in-australia Crocodile sex frenzy triggered by Chinook helicopters and thunder in central Queensland https://www.abc.net.au/news/2023-10-01/croc-sex-frenzy-rockhampton-chinook-helicopter-aphrodisiac/102914902

低空飛行するヘリコプターがワニたちを興奮させた

今回の「ワニの大乱交」の舞台となったのは、オーストラリア・クイーンズランド州ロックハンプトンの近くにあるクーラナ・クロコダイル・ファーム(Koorana Crocodile Farm)というワニ園です。

このワニ園は1981年11月にオーストラリア政府の戦略的保存プログラムの下で運営が認められたワニ園であり、クイーンズランド州で最初の商業ワニ園として開設されました​。

農場の名前「Koorana」はアボリジニの言葉で「子供を産む」という意味があり、40年以上にわたりこの名前にふさわしい活動を続け、現在では3000匹以上ものイリエワニが飼育されています​。

そして今回、そのワニ園で上空をチヌーク・ヘリコプターが飛行した際、ワニたちが大規模な交尾行動を起こすという驚くべき事態が発生したのです。

ちなみにチヌーク・ヘリコプターとはCH-47シリーズと呼ばれる前後に大型の回転翼を備えた大型輸送用ヘリコプターの愛称です。

チヌーク・ヘリコプター(CH-47)
チヌーク・ヘリコプター(CH-47) / Credit:canva

ワニ園のオーナーであるジョン・レバー氏によると「ロックハンプトンの北約100キロにある訓練場で、定期的にオーストラリアと二国間軍事訓練を行っているシンガポール軍のチヌーク・ヘリコプターが、飛行中にコースを変更するための目印としてワニ園を使用している」と言います。

そして最近、あるパイロットが乗員にワニの写真を撮らせるために低空飛行を行って飛び去った後、ワニたちが驚くほどの勢いで交尾を始めたというのです。

一体、なぜ低空飛行するヘリコプターがワニたちを興奮させたのでしょうか。

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