人は映像よりもオーディオで鑑賞した方が感動しやすい?

science_technology 2018/06/23
Credit: cesarastudillo on Visualhunt / CC BY-NC
Point
・映画やテレビよりもオーディオブックの方が感動することが判明
・被験者に同じ物語を「オーディオブック」と「映像」で体験させた
・結果はオーディオブックのほうが身体的な反応が大きく、より大きな感動を示した

ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン (UCL) の研究によると、朗読で物語を楽しむ「オーディオブック」の方が「映画」や「テレビドラマ」よりも感動することが判明しました。

研究は本の朗読サービスを行う “Audible” と共同で行い、18歳から67歳の被験者102名にいくつかの物語のシーンを「朗読」と「映像」で体験してもらいました。物語には「ゲーム・オブ・スローンズ」や「大いなる遺産」などが用いられ、中でも感情の起伏が予想されるシーンが採用されました。

実験の最中に、被験者の心拍数や皮膚の電気活動を計測。また、鑑賞が終わった後には被験者に「感情」について質問を行いました。

その結果、「映像の方が感動した」と答えた人は「オーディオブックの方が感動した」と答えた人よりも15%多い結果になりました。しかし、被験者の身体は意識とは異なる反応を示していました。映像を観たときよりも、オーディオブックを聴いたときの方が心拍数も体温も上昇し、皮膚の活動も活発だったのです。この傾向は、物語が異なっても、年代が違っても一貫して表れていました。

これは、オーディオブックの方がより物語にのめり込んでいたことを示しています。研究者はこの結果に対して、感情が大きく動いたのは、音声情報から被験者が頭の中でシーンを想像するという「自らイメージを作り出す活動」を行ったためだと考えています。

研究チームの主導研究者であるジョセフ・デブリン氏は、「オーディオブックは単に物語を聴くだけと思われるかもしれませんが、頭の中では映像をイメージするために多くの活動を行っています。それに対して、映像を見ることは受動的な体験なのです。私たちは実験で生理的な反応を予測していましたが、ここまではっきりと結果に表れるとは思っていませんでした」と述べています。

 

「感情移入しやすい人」は音楽を聞くと特殊な脳活動が起きることが判明

 

via: TheGuardian / translated & text by ヨッシー

 

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