目標の立て方が集中力持続のカギ
目標の立て方が集中力持続のカギ / credit:フォトAC
psychology

「達成可能な小さな目標」をこまめに設定し続けると長時間集中力が持続する (2/2)

2023.12.07 Thursday

前ページ集中力の持続には「具体的な目標」が必要

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目標を「徐々に難しく」すると集中力が持続

目標の難易度を徐々に上げる
目標の難易度を徐々に上げる / credit:Pixabay

最初の実験では、1つの具体的な目標を定めただけでは時間経過とともに集中力はだんだんと落ちていく傾向が見られました。

そこで、次の実験では具体的かつ実現可能な目標を1つではなく、複数立てることにしたのです。

研究者たちは、被験者に時間が経つにつれ難しい目標を与えるという実験を行いました。

例えば、「次の問題は0.45秒以内に回答してください」、それが達成できたら「次の問題は0.4秒以内に回答してください」、それも達成できたら次は0.35秒以内に答えるといった形です。

このように実現可能かつ具体的な目標の難度を少しずつ上げていくと、最初の実験のように時間とともに回答速度が落ちることなく、参加者は試験時間である25分間ずっと集中力を保てていることが示されました。

実現可能な目標を設定し、達成したら少し難しい実現可能な目標を設定すると集中力を損なうことなく作業が続けられるという今回の結果は、我々の日常生活にも簡単に活用することができます。

簡単なことからスモールステップで作業していけば集中力が保てる

簡単なものから細かく目標設定
簡単なものから細かく目標設定 / credit:Pixabay

実験では25分間の試行でしたが、多くの人はもっと長い時間集中力を保ちたいと考えるのではないでしょうか。

集中力を保つにはだんだんと目標を高くしていく必要がありますので、長時間の集中を目指すのであれば最初はごくごく簡単な目標を設定するのが望ましいと言えます。

例えば、①PCを立ち上げる、②メーラーを開いて未読メールを読む、③〇時〇分までに必要な返信をすべて済ます、といったようにとっても簡単なことから始めて、その後も細かく具体的に目標を設定していけば集中して作業が続けられるかもしれません。

自分で定めるなら小さい目標でも恥ずかしくありませんし、頭の中でこっそりと実践してみたくなりますね。

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