1770年日本各地で赤いオーロラが観測された。
1770年日本各地で赤いオーロラが観測された。 / Credit:Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
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「赤気」と呼ばれた江戸時代のオーロラ出現に当時の人々はどんな反応をしていたのか? (3/3)

2024.01.14 Sunday

前ページ朝廷は大混乱、民衆はパニック

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最終的には幸運の前兆として捉えていた当時の民衆

オーロラ、ちなみにイヌイットの伝説では生きている間に善行を積んだものは死後オーロラの国に行けると語り継がれている。
オーロラ、ちなみにイヌイットの伝説では生きている間に善行を積んだものは死後オーロラの国に行けると語り継がれている。 / credit:wikipedia

このように貴族も民衆も大パニックになったオーロラですが、当時の人々はこれをどのようなものであったと結論づけたのでしょうか?

先述した陰陽師の泰邦はこのオーロラについて占い、最終的に当時日本全体で深刻だった旱魃(かんばつ)によってオーロラが発生したと結論付けました。

それに対して民衆は、オーロラを吉兆と結びつけ、社会の豊作や安定の兆しと見たのです。

というのも先述したように当時日本全体では旱魃が深刻でしたが、史料によると、「オーロラの発生の数日後に降雨があり、それによって旱魃が解消された」と記されています。それ故民衆の多くはオーロラを降雨による吉兆として解釈したのです。

また当時の記録の中には、「オーロラの形状を稲穂に見立て、その年が豊作である」と解釈した長老の言葉もあり、オーロラをいいものであると捉えていた人が多かったことが窺えます。

これらの認識や解釈は、民衆の実際の生活状況や社会の安定に密接に結びついており、彼らがオーロラに対して持っていた独自の視点を反映しているのです。

現在の私たちからすればオーロラは非常に幻想的であり、もし日本で見られるようなことがあれば、多くの人々が「一生に一度見られるかどうか分からない天体イベント」として写真に収めようとするでしょう。

しかし科学が発展しておらずオーロラという概念さえ持ち合わせていなかった江戸時代の人々にとっては、真夜中に空が赤く染まるオーロラはこの世の終わりみたいに感じたのかもしれません。

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