ジムの1年継続率は1割にも満たないというデータもあり、運動を継続することは簡単ではない
ジムの1年継続率は1割にも満たないというデータもあり、運動を継続することは簡単ではない / Credit: Canva
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「完全にやめるのは損!」運動効果は2週間に1回でもかなり維持できる (2/2)

2024.08.25 Sunday

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2週間に1回のトレーニングでもだいたい維持できる

まず、3つのグループともに週2回の頻度でトレーニングを続けた12週間後には、心肺機能、筋力、筋肉量が増加しました。これは、トレーニングをしっかり続けた成果で、当然のことです。

次に、その後の12週間の結果を見ると、週1回に頻度を減らしても続けたグループは、その効果をほとんど維持できていました。また、後半の12週間で合計6回しかトレーニングを行わなかった隔週グループも、少し効果を失いましたが、それでも獲得した効果の90〜95%は維持できました。

一方、トレーニングを完全にやめたグループは、12週間のトレーニングで得た効果をほとんど失い、トレーニングを始める前の状態にまで戻ってしまいました。

これらの結果から、トレーニング効果をどれほど維持できるかどうかについて、トレーニングの頻度は単純な直線関係ではなく、全くやらないか、2週間に1回でもやるのかでは大きな違いがあることがわかりました。

トレーニングをはじめた当初は、多くの人が健康のために筋肉量を増やしたい、体脂肪を減らしたいなどといった高い意欲を持って、時間を割いて取り組むことができます。

また、トレーニングの初期は筋力や持久力の成長を実感しやすいこともあり、自己満足感や達成感を感じやすいです。

一方で、スポーツ庁の調査結果によると、1日30分以上の軽く汗をかく運動を週2回以上実施し、1年間継続している運動習慣者の割合は30%を下回っています。

これは、多くの人が最初のモチベーションを維持するのに苦戦し、運動を習慣化できないことを示唆しています。

運動の習慣化は難しい、ならば運動へのハードルを下げることが有効
運動の習慣化は難しい、ならば運動へのハードルを下げることが有効 / Credit: 写真AC

ただ、今回の研究結果を踏まえると、運動習慣者と呼べないレベルの2週間に1回といった少ない頻度でも、全く運動しないよりははるかに良いです。

長い人生において、常に右肩上がりで体力や健康度を向上させることは現実的ではなく、特に忙しい時期やモチベーションが低下している時期には、トレーニングへのハードルを下げながら、体力の維持もしくは低下を最小限にとどめるだけでも意味があります。

その意味で、頻度が減ったとしても、完全にやめてしまうよりは、半月に1回でも運動を続けることが健康であるために大切と言えるでしょう。

トレーニングへのモチベーションを見失っている人は、頻度を落とすなど、運動へのハードルを下げてみてはいかがでしょうか?

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