嫌いな学者には車椅子アタック。ホーキング博士の「天才」的エピソード

science_technology 2018/03/14
Credit: Global Look Press

14日、英国の有名な宇宙物理学者スティーブン・ホーキング博士が死亡したと、英BBCなどが報じました。相対性理論と量子力学を結合させた宇宙物理学の先駆者であり、物理学会に大きな衝撃と影響を与えた人物でした。

ナゾロジーで扱っている宇宙や物理関連の記事でも、ホーキング博士の研究なしには語れないものが多くあります。

今回はホーキング博士追悼の意をこめ、彼が「天才」たるゆえんを、ちょっと変わった角度からご紹介します。

 

本気でタイムトラベラーのためのパーティを開く

Credit: youtube / Stephen Hawking – Time Traveller’s Party

2009年6月28日、ホーキング博士は「タイムトラベルが不可能であると証明するための実験を行いました。

その方法とは、「タイムトラベラーたちを迎え入れるパーティを開催する」というもの。

自分ほどの著名な科学者なら、未来人も必ず会いたがる」という自負のもと、1000もの招待状が送られたそうです。

しかしこの招待状が送られたのは、実はパーティが終わってから。もしタイムトラベルが可能であれば、未来でパーティのことを知ったとしても出席できると博士は考えたのです。

では実験結果はどうなったのでしょうか。

ホーキング博士によると、「随分長い間座って待っていたが、結局誰も現れなかった」とのこと。残念ながら、結局タイムトラベラーは訪れなかったようです。

そもそもこの実験は、「因果律を破壊してしまうので、未来に行くことはできるが過去へ行くことはできない」という博士の「時間順序保護仮説」を証明する意味もあるのだとか。SF好きには残念な結果になりましたが、まだタイムトラベルが無いと確定したわけではありません。今後の研究に期待しましょう。

 


Stephen Hawking – Time Traveller’s Party

 

「地球に知的生命体はまだいないけど?」

Credit: JAXA

宇宙航空研究開発機構(JAXA)に掲載されているインタビューで、「地球以外にも、知的生命体がいると思いますか?」といった趣旨の質問を受けたホーキング博士は、こう答えています。

地球上に“知的生命”と呼ぶに値するものなど存在するんですか?

結構毒舌です。確かに「ホーキング博士(IQ160)が死亡したことによって人類のIQが下がった」とも言われているほどの天才に言われると、妙な説得力がありますが…。

博士は「冗談はさておき」と話を続け、「もし知的生命体が近くにいるならすでに来ているはず」と、暗に知的生命体は遙か遠くにいるのではないかと示唆しています。

もし、地球に来ていれば、映画の『インデペンデンス・デイ』のようになるから、わかると思いますよ。

よかった。現時点では、まだ地球には襲来していないみたいです。

 

車椅子で学者をなぎ倒す

Credit: Youtube / Stephen Hawking Sings Monty Python

実は歌手デビューもしていたホーキング博士。実に多才です。

2015年、コメディユニット「モンティ・パイソン」の曲をカバーした映像が、Youtubeで公開されました。声が不自由なホーキング博士ですが、人工音声を使い「銀河系」について見事に歌い上げています。

歌詞にも「宇宙感」が漂っています。

太陽や全ての星、そして君と僕も、1日に160万キロメートルもの距離を移動しているんだ

これはホーキング博士にしか書けない歌詞。

しかし、単なる「宇宙のうた」で終わらせるホーキング博士ではありません。公開当時話題になった問題のシーンがありました。

歌詞中にある「160万キロメートル(100万マイル)」などの表記、実は今となっては誤りのものもあるようです。それについて不正確だと批判していた物理学者のブライアン・コックス博士に、なんとPV中博士が背後からの車椅子アタックをかまします。

Credit: Youtube / Stephen Hawking Sings Monty Python

そしてそのままひき逃げした博士は、空に舞い上がり、宇宙についての講義を始めるのです。なんともぶっ飛んでいます。

Credit: Youtube / Stephen Hawking Sings Monty Python

 

亡くなった日はアインシュタインの誕生日

そして博士の命日である3月14日は、なんとアインシュタインの誕生日というのだから驚きです。

博士は前述したJAXAのインタビューでも、「最も影響を受けた科学者」について「ガリレオとアインシュタイン」と答えています。

偶然にも、自身の尊敬する科学者の誕生日に息を引き取ったホーキング博士。3月14日は、稀代の天才が生まれ、そして亡くなった日となりました。

 

text by nazology staff

 

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