第三の目で「垂直方向」も視野の内に
モンティは「カーペットニシキヘビ(学名:Morelia spilota)」という種に属しており、発見時の体長は40センチほど。
生後3ヶ月にも満たない子どものヘビでした。
カーペットニシキヘビはオーストラリアの他に、インドネシアやパプア・ニューギニアに生息しており、成長すれば2〜4メートルにもなる大きなヘビです。
![3つ目のモンティ](https://nazology.net/wp-content/uploads/2021/04/59334857_2284839004909683_8821522638804353024_n-900x600.jpeg)
第三の目が正常に機能していたおかげで、モンティは垂直方向にまで視野を拡大することができました。
レントゲン検査の結果、頭蓋骨が2つに別れている痕跡はまったく見当たらず、代わりに、第三の目を収納するための眼窩が確認されています。
ノーザンテリトリー国立公園の専門家は当時、「第三の目は胚の成長過程ですでに形成されていたと考えられます。
環境因子による生後の突然変異の可能性はなく、遺伝的に奇形成長した結果でしょう」と説明しました。
![上空も見渡せたモンティ、一体どんな景色が見えていたのか?](https://nazology.net/wp-content/uploads/2021/04/59779457_2284839008243016_1047207026419040256_n-900x600.jpeg)
同公園のレンジャーであるレイ・チャット氏は「奇形というハンディを負いながら、これほど長い期間、野生の世界を生き抜いたのは驚くべきことです。
モンティは保護後、数週間で亡くなっており、最後の方は食事も満足に取れないほど弱っていました」と言います。
上空を見渡せるというメリットは持っていたものの、やはり第三の目は小さい体への負担が大きかったようです。
モンティの遺体は現在、科学的研究のため「オーストラリア連邦科学産業研究機構」にて保管されています。
短い一生ではありましたが、他のヘビには見れない景色を見たことでしょう。
無事に成長していれば、最強のヘビになっていたかもしれません。
本記事は、2019年5月3日に掲載した記事を再編集したものです。