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人はなぜ「ランニング中毒」になるのか? (2/2)

2021.01.28 Thursday

2019.03.27 Wednesday

前ページ走り続けることの「罠」

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ランニングは1つの選択肢に過ぎない

そうした信念は、アルバート・エリスが提唱した「論理療法」などといった心理療法のもとでは不合理なものとみなされ、アルコール依存症やインタネット中毒といった症状にも高いリスクを示すものです。そのような考え方は、モチベーションを高めてくれるようにも思えますが、実際には心身に多大なる負担を強いるものとなってしまいます。

こうした症状を改善するためには、不合理な信念を合理的なものへと変換して、より健全なモチベーションを持つことや、レジリエンスを強化することが必要となります。つまり、「走らなければ価値がない」といった信念を、「走りたいけど走らなくてもいい。走らなくても誰にも失望されないし、自分の価値がなくなるわけではない」といったものに変えてあげなければなりません。

Credit: pixabay

ケガをしたアスリートなども、しばしばそうした信念に苦しまされることがありますが、その場合には、こうした合理的な考え方が復帰への近道となります。もしあなたが「ランニング」と良好な関係が築けていないと感じているのであれば、ランニングは1つの選択肢に過ぎないことを意識することが重要です。良きランナーであれば、あなたが良き人間であることを意味しないように、質の低いランナーであることが、あなたの人間としての質が低いことを意味しているわけではないのです。

現在ランニングを続けている人も、これから健康のために走り出そうと考えている人も、こうしたトラップに注意することが必要です。さもなくば、自分を向上させようとして始めた習慣に、逆に飲み込まれて自分を見失ってしまう可能性があるのです。

あなたは大丈夫?燃え尽き症候群の14の特徴 「無関心」「結果主義」

reference: independent / written by なかしー

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