冬時期のソーラーパネルにも役立つ
同チームのMaher El-Kady氏は「雪からうまくマイナス電気を引き抜くことのできるシリコンを使えば、雪との接触時に電力を生じさせることができる」と説明します。
この仕組みをもとにチームは3Dプリンターを用いて、電気を捕らえる「電極層」および「シリコン層」でできた装置を設計しました。またシリコンの製造は比較的容易で入手も簡単であることから、かなり低コストで大量に製造することが可能です。
それからソーラーパネルと組み合わせて電力供給をすることもできます。毎年冬時期になるとソーラーパネルが雪に覆われて、正しく機能しないことがよくあります。統計では冬になると地球上の30%が雪に覆われるんだとか。
そんなとき、この新装置をソーラーパネル部分に設置しておけば、雪との接触によって継続的な発電が期待できるのです。寒さの厳しい北海道などで役立ちそうですね。
さらにはウィンタースポーツを行うアスリートにも役立つ機能を持っているんだとか。例えば、靴の裏や肩部分などにつけておくことで、歩いているのか走っているのか、あるいはジャンプしているのかを細かく特定することができます。それをデータとして記録することでパフォーマンス向上にも使えるようです。
カイロに取って代わる日も近そうですね。ただし家の中では使えませんが…。
reference: newsroom, sci-news.com / written & text by くらのすけ